中国アニメ「八仙」 日本公開

中国神話に登場する「八仙」は、日本のライトノベルでもしばしば用いられるキャラクターです
この「八仙」の物語を扱った中国の新作劇場版アニメ「八仙」が、8月末から日本でも公開されているのだそうです。ただし、上映館を調べてみると新宿の映画館1か所のみであり、日本でも公開とは名ばかりといった実情です


中国で大ヒット中のアニメ映画「八仙!」が、28日から日本で公開される。26日までの夏季興行収入は17・7億元(1元=約24円)に達し、3位を記録した。ソーシャルメディア上では作品を巡って熱い議論が交わされている。
映画監督の郭帆氏は鑑賞後、「中国のアニメ映画は世界のどの地域にも引けを取らない」と感慨深く語った。この「引けを取らない」という自信の源について、主要製作陣は「中華文化がこの物語に必要なものを全て与えてくれた」と明かした。
同作品は古典や壁画、山水画などの伝統文化から多くの着想を得ており、東洋の美学と現代のデジタル技術を組み合わせ、壮大な映像美を描き出した。しかし観客の心を最も打つのは、視覚的な驚きだけでなく、作品が持つ独自の視点だ。
「八仙!」が観客に見せるのは、雲の上の「神」ではない。苦難の中で互いに支え合い、苦楽を共にするごく普通の人々であり、彼らは葛藤や欠点を抱えながらも、危機や試練を前にして勇気や粘り強さ、責任を負う気概を持つ。「正しいことをやり通す」という信念が全編を貫く主軸となっており、向上心と善を求めるひたむきな姿勢が、多くの観客の共感を呼んでいる。
ここ数年の中国アニメ映画にはヒットの共通点がある。中華の伝統文化に深く根ざし、最新技術と創意工夫による再構築を通じて、古典的な物語に新たな魅力を吹き込み、そこに込められた精神や価値を人々の心に深く届けている。これまでにも「西遊記之大聖帰来」(邦題:西遊記ヒーロー・イズ・バック)「哪吒之魔童閙海」(邦題:ナタ 魔童の大暴れ)「長安三万里」(邦題:長安三万里~思い出の李白~)などの話題作が同様の軌跡をたどってきた。
中国の伝統文化には、神話や寓話、詩歌、建築、器物など、至る所に創作のヒントが見いだせる。こうした文化が脈々と受け継がれていることこそが、国産アニメが近年、人気を集めている背景の一つと言える。
(新華社の記事から引用)


つまり習近平国家主席の主導する「偉大な中国(漢民族)の復活」の路線に合わせ、中国の神話や伝承、古典文学から題材をとった作品群の1つ、なのでしょう
それはともかく、新宿の映画館1か所のみの上映では評判も何もあったものではありません。日本では映画メディアだけが「今年の夏、中国で話題になったアニメが日本でも公開される」と報じるだけで、一般のメディアは関心を示さないままです
もちろん、日本の配給会社がどこも引き受けなかった、と考えられます。中国アニメはウケないので、商売にならないからです

八仙 予告

予告編を見た限りでは、古くは映画「七人の侍」風のチームモノといった感じです。最近ではマーゴット・ロビーが出ていた「スーサイド・スクワット」でしょうか
特段、パクリなどと言うつもりはなく、これはこれで八仙それぞれの個性を生かした物語になっているように感じます
ただ、かつて「西遊記之大聖帰来」が中国で記録的なヒットとなった際には、「西遊記」をベースにしたアニメ作品が20本も乱立した…という事情があります。「八仙」も類似した作品がこれでもか、と作られるのでしょう
売れる題材、キャラに皆がすがりつこうとするのが中国のアニメ事情です。そして作られる作品のほとんどは焼き直し程度の内容で新鮮味もなく、視聴者から飽きられるのも早いと
これでは大ヒット作が生まれても次につながらず、進歩も発展もありません
やはり柳の下の2匹目、3匹目のドジョウを狙うような真似はせず、独自の作品世界を追求し、視聴者を驚かせてもらいたいものです

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