古河介護施設殺人 赤間被告に懲役20年判決

老人介護施設の職員として勤務していた赤間恵美被告は、看護師資格を有していますが、なぜか一般の介護職という形で勤務していました。介護職として勤務するより、看護師として勤務する方が給料は高いと思われるのですが、看護師の採用枠が一杯だったのか?あるいは看護師という仕事に嫌気が差し、あくまで介護職として勤務したかったのか?
この事件に関する報道を注意深く見てきたつもりですが、答えは目にしていません。そもそも赤間被告は介護の仕事をなぜ選んだのかも謎です
赤間被告は勤務していた介護施設で点滴チューブにシリンジ(注射器)を使って空気を送り込み、血管を閉塞させて入所者2名を殺害したとして起訴され、無期懲役が求刑されていました
水戸地裁で判決公判が開かれ、赤間被告の2件の殺人のうち1件は無罪とし、懲役20年が言い渡されています


茨城県古河市の介護老人保健施設で2020年、入所者2人の点滴用チューブに空気を注入して殺害したなどとして、2件の殺人と窃盗の罪に問われた元職員の赤間恵美被告(40)に対する裁判員裁判の判決が7日、水戸地裁であった。山崎威裁判長は、殺人1件について無罪とし、被告に懲役20年(求刑無期懲役)を言い渡した。
■被告の起訴内容と、判決は
この事件は、被告が職員として勤務していた施設で2020年に入所者2人が相次いで死亡。検察側は、被告が点滴用のチューブにシリンジ(注射筒)で空気を注入し、血液が循環しない状態にして2人を殺害したとして、2件の殺人罪で被告を起訴した。
起訴内容は、20年5月に鈴木喜作さん(当時84)の点滴に空気を注入して殺害し、20年7月には吉田節次さん(当時76)を同じ方法で殺害したというもの。さらに、21年11月にスーパーで商品(約5200円相当)を盗んだとする窃盗の罪にも問われている。
判決は、鈴木さん殺害の罪について無罪とした。
■争点は「事件性」と「犯人性」
被告は初公判で「私は空気を注入していません。殺害していません」と述べ、弁護側は殺人罪について無罪を主張していた。
公判では2人の死亡が他殺かどうかの「事件性」と、他殺であれば、犯人が赤間被告であるかどうかの「犯人性」が主な争点となった。
■事件性についての双方の主張
事件性について検察側は、遺体のCT画像などから、2人の死亡は点滴から空気を注入されたことによる他殺だと主張。
弁護側は、鈴木さんが当初は心不全とみなされて司法解剖されず、吉田さんは体内の気体量が致死量に達していないことなどから、2人は病死などの可能性があると反論した。
■犯人性についての双方の主張
犯人性については、検察側は目撃証言を根拠にあげた。
鈴木さんの容体が急変する約10分前、被告が鈴木さんの居室に出入りする姿が目撃されていた。吉田さんの容体が急変した日も、急変の約10分前に被告が吉田さんの居室に入り、吉田さんのそばでシリンジを動かす様子を同僚が目撃していた。
さらに、吉田さんの死亡後に見つかったシリンジには、吉田さんの点滴の輸液と整合する成分や、被告のDNA型と整合するものが付着していたことも指摘した。
これに対し弁護側は、被告がシリンジを動かしていたとする目撃証言は、シリンジと点滴用チューブとの接続は裏付けられておらず、「殺害行為の目撃証言ではない」と主張。シリンジに付着した被告のDNA型は、違法な捜査手法で採取したことから証拠能力がないとした。
(以下、略。朝日新聞の記事から引用)


裁判では赤間被告が黙秘権の行使を宣言し、検察による被告人質問も行われないまま結審しています。黙秘するのも被告の権利ですから、それ自体を批判すべきではありません
が、なぜ黙秘したのか、大いに気になります
衆人環視の法廷で検察官に問い詰められるのが嫌だったのか、怖かったのか?
もちろん弁護人と相談の上で、黙秘しても無罪判決を得られる(検察の立証に問題があると弁護人の判断を前提にして)と、確信していたから黙秘を貫いたのかもしれませんが、あくまで憶測です
弁護人は「犯行の動機を検察が立証できていない」とも指摘していました。入所者を殺害する意図、メリットなどが不明であるのに、わざわざ殺害する必要があるのか、と反論したかったのでしょう
ただ、動機については赤間被告が警察の取り調べ段階でも黙して語っていないのですから、検察も立証のしようがありません。本当の動機は赤間被告のみ知るところ、です
強いて挙げるなら、赤間被告は人を殺害しても良心の呵責とか罪悪感を悩むことのない、いわゆるサイコパス(人格の偏奇、人格障害)なのだろうと考えられます
今後、赤間被告は懲役20年の判決を不服として控訴するはずで、東京高裁での判断を仰ぐことになります
ただ、控訴審では1審判決にあれこれイチャモンをつけるだけでは逆転無罪を勝ち取るのは不可能で、無罪だと積極的に立証する材料が必要です。が、赤間被告側に切り札となるような材料・証拠・証言があるとは思えません

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