辺野古事故 平和教育とは何か?

辺野古沖のボート転覆事故に絡み、文部科学省は同志社国際高校の学習プログラムが教育基本法に違反するものと認定し、同校に是正を求めています
こうした文部科学省の見解に玉城デニー沖縄県知事が反発し、平和教育を阻害するものだと批判しています
他方で、国民民主党の榛葉賀津也幹事長は文部科学省の対応を妥当なものと評価し、辺野古沖からボートと基地建設現場を確認する上で安全確認などまったく行われていなかった点を挙げ、同志社国際高校の研修旅行の杜撰さを批判しています
政治家それぞれに意見があるとして、今回は「平和教育とは何か?」について書きます


沖縄県の玉城デニー知事は23日、同県名護市辺野古沖の船転覆事故で文部科学省が同志社国際高(京都)の学習プログラムは政治的中立に反すると判断したことを巡り「学ぶ環境を提供することは平和教育の根幹。そういうところに踏み込んでくるのは、踏み込みすぎだ」と批判した。同県うるま市で開かれた支援者の集会後、報道陣の取材に応じた。
玉城氏は「文科省の対応が大きな反響になって広がることも予想されるが、学校や子どもたちに影響が出ないようしっかり取り組みたい」と強調。一方で事故が起きたことについては「海難事故の再発防止に向けて反省し、立て直していかないといけない」とした。
(共同通信の記事から引用)

(前略)
同事故では、同志社国際高2年の武石知華さんら2人が死亡。22日に松本洋平文部科学相が文科省の見解を示し、同校の辺野古への移設工事に関する学習が、政治的活動を禁じる教育基本法に反するとして、同校と、運営する学校法人に是正を求めた。
榛葉氏はこの対応に「当然だと思いますね」とし、「知華さんのお父さまやご家族が勇気を持ってご発言され、その言動に政府や文科省政府が動かされた。心ある対応で、役所の皆さんに深く敬意を示したい」と評価。「同志社国際高校の報告書を拝見した。事前事後のプログラムの詳細を把握していなかった、ボートに関わる事前下見もなかったなど、ずさん極まりない」と憤りを見せながら「二度と悲惨な事故を起こさないためにも、国会で集中審議して議論を重ねるべき」と改善を誓った。
(以下、略。スポーツ報知の記事から引用)


学校教育における平和教育では、国語の物語教材・説明文教材を通じた戦争被害の読み取り、社会科・地理歴史・現代社会での戦争の歴史・紛争の実態・平和条約や軍縮の取り組み・日本国憲法(第9条)に盛り込まれた戦争放棄の理念・自衛隊や在日米軍にかかわる市民運動と法的判断の実態の学習…といった内容が盛り込まれています
しかし、玉城デニー知事にすれば、「沖縄から米軍基地をすべてなくす、との考えを生徒に植え付ける」ことが平和教育なのでしょう
ただ、それは洗脳と同じです
アメリカの教育学者・哲学者ジョン・デューイは「平和教育の教育学は典型的には 学習者中心の、 教化のプロセスを通じて知識を押し付けるのではなく、学習者の経験の反映から知識を引き出そうとする。 学習と発達は、経験そのものからではなく、内省的な経験から起こる」との見解を述べています(「民主主義と教育: 教育哲学への入門」)
つまり、教師や大人が戦争反対・核兵器反対・軍事基地反対を叫んでこどもに刷り込むのは平和教育と呼ぶに値せず、こどもたちが経験と学習の中から知識を引き出し、内省的な思索の中から自身の見解を獲得することこそが平和教育である、といえます
沖縄戦の悲惨さ、被爆体験の辛さなど語り聞かせるのも重要ですが、「こどもは何も知らないから」と自身の経験のみを一方的に吹き込むのは平和教育ではないと、教師や大人が理解する必要があります。あくまでこどもたちが情報を掘り起こし、見識を広げ、そうした経験の中で自ら考える(内省的な経験を深める)ことが平和教育であるべき、と自分は思います
沖縄・辺野古での反基地活動は「自分たちの反対運動に賛同する者を増やす」ことのみを考え、主張するばかりであって、平和教育ではなく政治活動です

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