神戸弘陵高生徒殺し 被告両親の賠償責任認めない判決(1)
神戸で男子高校生が泉龍都受刑者に刺殺された事件で、遺族側は泉受刑者とその両親に対し損害賠償を求める訴訟の判決があり、泉受刑者のみに賠償責任を認め、両親には賠償責任なしとの判断が示されました
泉受刑者は犯行当時未成年で、両親は彼を神戸に暮らす祖母宅に預けていました。泉受刑者は外出の際、護身用と称してナイフを持ち歩いていたわけですが、祖母は知らなかったと思われます。このような状態で両親が「十分な監護責任を果たしていた」と神戸地裁が判断したのは驚きです
神戸市北区で2010年に殺害された男子高校生・堤将太さん(当時16歳)の遺族が、加害者の元少年(33)とその両親に損害賠償を求めた裁判で、神戸地方裁判所は元少年の両親に対し、遺族側が訴えていた元少年の両親の監督責任や「犯人であると知っていながら転居させて発覚を遅らせた責任」などについて認めず、賠償を命じませんでした。
判決で神戸地裁は「元少年の関与を疑いながら、元少年の言うことを鵜呑みにして2日後に転居したのは客観的にみると、逃亡に寄与したといえる」と指摘。
しかし「両親は元少年の犯行を疑いつつも確定的に認識していたとまでは言えない」などとして「発覚を遅らせた」責任を認めませんでした。
また両親の監督責任については「元少年が暴力的な傾向を見せていたのは、高校時代の元交際相手や関連する人物に限られていたほか、精神科を受診させ、対処をしていた」などとして認めませんでした。
一方で元少年については刑事裁判を通じて認められていたおよそ9300万円の賠償を改めて命じ、さらに将太さんの姉と兄の3人にそれぞれ110万円、あわせておよそ9600万円の賠償を命じました。
(関西テレビの記事から引用)
報じられている内容だけでは、泉受刑者の両親が十分な監護責任を果たしていたと認定される理由がさっぱり判りません。裁判の中で両親の側は、監護責任を果たしたと主張する根拠をあれやこれやと提示したはずですが、記事では省略されているのでまったく把握できない状態です
記事にある内容だけなら、未成年のこどもが殺人や強盗殺人を犯した場合でも、親の監護責任が極めて限定的に解釈される気がします
おそらく泉受刑者の両親は手に負えない息子を祖母宅へ押し付け、丸投げしていた状態だと推測されるのですが、それでも親としての責任を果たしていたと神戸地裁が認めたとすれば重大な問題であり、今後は犯罪少年の保護者に対して損害賠償請求がほとんど認められなくなってしまいます(今回の判例がすべてを決定するわけではありませんが)
被害者遺族側はこの判決を不服として控訴すると思われ、大阪高裁の判断を仰ぐ展開になります
そもそも自分の未成年の息子が殺人をなしたとあれば、親として「賠償しなければ」と考えるのが通常でしょう。それを「自分たちは関係ない」と言い切る泉受刑者の両親が奇異に思えてなりません
よほど自分の息子が嫌いで、関わりたくないと思っているのでしょう
前回のブログ記事でこの両親の言い分を取り上げたところですが、父親は「家族に対して暴力をふるったことはなく、他の人に危害を加えるとは思わなかった」と主張し、母親も「自分ができることを全力でやってきたつもりです」と述べていました。が、「自分ができることを全力でやってきた」という中身が祖母宅への丸投げです。これで「親としての監護責任を十分に果たした」と認定した神戸地裁判決はズレまくっていると言うしかありません
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