「中国アニメはなぜ日本に追いつけないか」中国SNS
レコードチャイナ掲載の記事が、「2026年になったというのに、なぜ中国アニメはいまだに日本アニメに追いつけないのだろうか」とする中国のSNSの投稿を取り上げています
同様の趣旨の記事は、幾度となく当ブログで紹介してきたところです。今回も特筆すべき見解が示されているわけではないものの、中国のアニメファンが抱く諸々の思いを知る機会です
SNS上の問いに対し、中には「中国アニメの方が面白い」とか、「日本のアニメとは差がない水準に達している」などの書き込みもあったようです。もちろん、意見を寄せているのは中国の人ですから、その認識のズレこそ、中国アニメが成長しない最大の理由でしょう。つまり、現状に満足し、「日本アニメと同等の作品を我々は享受しているのだ」と思い込んでいる節が垣間見えます
あるいは中国アニメの欠点を指摘する声もあったものの、そうした批判が中国アニメの成長に結びつかないのですから、今後も中国アニメは停滞を余儀なくされるのでしょう
中国のSNS・小紅書(RED)に1月31日、「2026年になったというのに、なぜ中国アニメはいまだに日本アニメに追いつけないのだろうか」と題した投稿があり、ネットユーザーから意見が寄せられている。
投稿者は、「中国では、子どもの頃に日本アニメを見ていなかった人が大人になってアニメを見る習慣を身に付けるのは本当に難しい。『アニメは子ども向けだけのものではない』とよく言われるが、正直なところ、20歳を過ぎてから突然アニメを大量に見るようになった人を、私はほとんど知らない。つまり現在の中国アニメは、その多くが日本アニメの視聴者層を奪う形でしか観客を増やせておらず、論理的に言えば、中国アニメの視聴者は日本アニメ視聴者の部分集合に過ぎない」とつづった。
その上で、「近年になって優れたアニメ作品は確かに登場しているものの、作品単体の総合的な完成度では、依然として大きな差がある。漫画に話を戻すと、日本の漫画はやはり非常に面白く、読者自身がテンポをコントロールできる点で、日本の漫画は日本のアニメより一段上にあると言える。一方で、中国の漫画家が単行本だけで大きな収益を得るのは非常に難しい。年前には香港や台湾の漫画家がそれを成し遂げたこともあったが、今ではそれもほぼ不可能になっている」と述べた。
この投稿に対して、中国のネットユーザーからは「中国アニメの題材はファンタジー系に偏りすぎていると思う」「中国アニメは表情や声に感情がなく、優れたキャラクターを出せていない」「設定、物語、演出、戦闘、アフレコ、音楽など、中国アニメが追いつくべき部分はまだまだ多い」「中国アニメの最大の欠点は母語が不自然なこと。キャラクターが中国語を話すと、街角の雑多な雰囲気を感じる」「なぜか中国アニメの3Dはすごく偽物っぽく見えて、2Dほど心地よく感じない。なぜ皆3Dを使いたがるのか分からない」などと、物語や表現形式の課題に関する指摘が寄せられた。
また、「日本と中国の差はもうほとんどなくなってきているし、多くの日本アニメには中国人の手が入っていることもある。しかし最大の差は市場にある。中国の市場ではファンタジー作品でしか採算が取れない。中国で学園を題材にしたアニメを作ったとして、どれだけの人が見るだろうか。日本のように細かくジャンルを分けた市場を作ろうとしても、採算が取れないから自然に誰も作らなくなる」
(中略)
さらに、「日本には中国のような規制や抑圧がないからどんな題材でも自由に作れる」「ストーリーや題材に対する制約が多すぎて、中国アニメはまだ子ども向け中心になっている」「日本アニメは審査に通す必要がないだけ。中国にも才能がある人材は多い。問題は制作側ではない」「多くの人はアニメが産業であることに気付いていない。中国には成熟した産業チェーンがなく、ほとんどの部分は資本に搾取されてお金にならない段階にある。私たちに欠けているのは尾田栄一郎氏や青山剛昌氏のような良い物語を書ける作者ではなく、京都アニメーションやufotable、トリガーのような本当に能力のある制作会社だ」と、中国の規制体制や産業構造に言及したコメントも多く見られた。
(以下、略。レコードチャイナの記事から引用)
「私たちに欠けているのは尾田栄一郎氏や青山剛昌氏のような良い物語を書ける作者ではなく、京都アニメーションやufotable、トリガーのような本当に能力のある制作会社だ」との意見もありますが、中国では優れた作家・アニメーターも欠けており、なおかつ京都アニメーションやufotableのような制作会社もないというのが現状なのでは?
どれだけ3Dのヌルヌル動く動画を作成しようとも、肝心の話がつまらないのであればどうしようもありません。原作となるマンガやライトノベルの書き手の水準が低すぎ、なおかつ脚本や演出、キャラクターデザインなどまだまだ能力不足でしょう
中国政府の規制があるのは事実ですが、規制の中でも様々な工夫をしてスポ根ものやヒューマンドラマなどやれるはずです
ファンタジー(いわゆる武侠ものや異世界もの)にばかりかまけていると、日本のようにテンプレ化した異世界冒険アニメばかりになりかねません。その中で「葬送のフリーレン」のような濃密なドラマを描くだけの力量を示せる作家は、中国にはいないと思われます
「葬送のフリーレン」の場合、原作マンガの伏線の張り方と回収の巧みさが出色であり、アニメ化するに際してもその長所を活かした構成・演出がされています
このように伏線を張り巡らせ、話の進展とともに伏線を回収し、視聴者が「ああ、そうだったのか」と納得し、感服するといった仕組みが中国アニメには欠けているため、物語の幅も奥行きも感じられず、すべてが平板に流れてしまっていると視聴者に映るのではないのか、と推測します
さて、以下に紹介するのが毛沢東の若き日をアニメーションとして描いた「恰同学少年」です。演出や構成に何の工夫も感じられず、ともかく凡庸な作品です。毛沢東については神格化したり、またそれを否定したり、習近平時代になって再評価するなど、上げたり下げたりの激しい扱いですが、こうした凡庸なアニメでしか表現できないところに中国アニメの限界が感じ取れます
さて、以下に紹介するのが毛沢東の若き日をアニメーションとして描いた「恰同学少年」です。演出や構成に何の工夫も感じられず、ともかく凡庸な作品です。毛沢東については神格化したり、またそれを否定したり、習近平時代になって再評価するなど、上げたり下げたりの激しい扱いですが、こうした凡庸なアニメでしか表現できないところに中国アニメの限界が感じ取れます
恰同学少年 1
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