男児に淫行 保育士山城広太被告に懲役13年判決

新宿区の保育士木村正章容疑者逮捕の報道をニュースで見て、思い出したのが先に裁判が進められていた保育士山城広太被告です。検索すると昨年12月に懲役13年とする判決が出ていました(求刑は懲役15年)ので、取り上げます


8人の男児へのわいせつ行為で起訴
「私は以前から、未成年の男性に性的関心がありました」
勤務していた保育園で、男児に性的暴行を加えたり、わいせつな行為に及んでいた元保育士は、取り調べでこう供述したという。
’25年12月23日、東京地裁で、元保育士・山城広太被告(31)に判決が下された。
東京都墨田区内の保育園に勤務していた山城被告は、(起訴された順に)A~H君、8人の男児に対する不同意わいせつと不同意性交等の罪に問われていた。
村田千香子裁判長は、「保育士の立場を悪用した卑劣極まりない犯行であり、常習性も顕著である」として、「懲役13年(求刑15年)」を言い渡したのだった。
裁判で山城被告は、7人の男児への罪を認める一方で、園内の防犯カメラの解析から犯行が発覚したC君への犯行だけは、「(わいせつな行為は)やっていません」と主張している。判決ではC君への犯行だけは「合理的な疑いが残る」として無罪となった。
村田裁判長は、無罪とした理由を、こう述べている。
「(防犯カメラの映像では)Cの体の一部が書棚に隠れていることもあり、被告人が左手親指あたりを複数回、動かした部位が、Cの陰部であるとまで認めることはできない」
その結果、判決は当時3歳から6歳の男児7名に対する、不同意性交等4件、不同意わいせつ4件の罪に対するものとなった。犯行は’23年11月~’24年8月と1年以上に及び、その間には園内で、「児童との接し方」に関する研修もあったというが、山城被告の犯行を止めることはできなかった。この点について判決では「長期間、矯正施設に収容することは免れない」としている。被害に遭った男児はみな、山城被告に懐いていたという。
事件が発覚したのは、’24年8月のことだった。
A君が「(山城被告に)下半身を舐められた」と話したことから、父親が警察に相談。10月9日、警視庁向島署が山城被告を不同意性交等の疑いで逮捕したのだ。
その捜査のなかで園内の防犯カメラを解析したところ、次々と余罪が発覚した。さらに報道を見て、「自分の子どもも被害に遭っていた」と警察に申告した保護者もいた。この保護者は、事件直後に息子から被害に遭ったことを聞いていたものの、「子どもの勘違いではないか」と思い、保育園に相談しなかったのだという。
(以下、略。FRIDAYの記事から引用)


村田千香子裁判長が問題視したのは、山城被告による加害行為の相談を受けた保育園が山城被告に事情聴取をした後も、園児に対するわいせつ行為を重ねていたという事実です
まったく自制も効かず、反省もないまま犯行を繰り返した山城被告の犯情の悪さに、裁判官も相当長期間の服役が必要と判断したのでしょう
さて、上記の記事を考えてみましょう。保育園で問題があると知った保護者は保育園に相談します。これは保育園が事実関係を確認した上で対処してくれるはず…と思うからです
しかし、保育園が適切に対処してくれるとは限りません。むしろ、犯罪が疑われる事案については警察に被害相談した方がベターでしょう
本件の場合、保育園がいつ保護者から相談を受けたのか、いつ山城被告に問い質したのかは不明ですが、おそらく山城被告は知らぬ存ぜぬで押し通したのでしょう。さらに保育園側は防犯カメラの映像もチェックしていなかったと思われます
むしろ、保護者から「園児にわいせつ行為をしている」と申し入れあった時点で、保育園側は山城被告にスマートフォンを任意提出させるなど、徹底した調査を実施するべきでした。が、その判断がなかったため被害を拡大させた、ともいえます
過去の被虐体験
また、昨日取り上げた保育士木村正章や、本件の山城広太のケースを考える際、留意する必要があるのは報道で取り上げられていない部分があまりに多い、ところです
海外での児童への性的虐待事件では、犯人が幼少期に父親や周囲の大人から性的な虐待を受けたと報告されるケースが多いのですが、日本での事件報道ではそこまで踏み込みません。おそらく警察や検察の取り調べでも犯人が過去に虐待を受けた体験について、ほとんど無視されているのではないか、と想像します。「加害者のくせに、過去に虐待を受けたせいにしている。言い逃れだ」と
もちろん、海外のケースで犯人の被虐体験が前面に出てくるのは同情を買うためであったり、情状酌量を訴えるためであったりするとは思われますが、性的虐待を受けたという事実は無視できないものです
つまり、木村正章容疑者や山城広太被告らが、幼児に対する性的虐待への嗜好に目覚めるきっかけとなった原体験が過去にあったはずで、そこを無視したまま裁判が行われているのが実際です。刑事裁判としては問題がないとしても、心理臨床の側からすれば大いに問題です
さらに、幼児への性的虐待の克服・更生という面からしても、彼ら小児性愛者の抱える根幹の問題を抜きにして、「刑務所を出たら更生しろ。二度とやるな」と要求するのは無理ゲーのように思われます
刑務所では性犯罪者向けの更生プログラムが用意されていますが、これを受講するかどうかは本人任せです。また、プログラムの流れに沿った働きかけだけで、内心の変容を図れるのか、内省が深まるのかは未知数です(自分は精神分析を信奉する立場なので、こうした集団カウンセリング的な働きかけには懐疑的です)

(関連記事)
男児に淫行 保育士山城広太の被害者は8名
男児に淫行 保育士山城広太被告
東京の保育士が児童ポルノ作成 懲役14年判決
東京の保育士が児童ポルノ作成 被告の家庭環境がドロドロ
東京の保育士が児童ポルノ作成 小児性愛を自覚?
東京の保育士が児童ポルノ作成 公判で反省の弁
男児に猥褻の保育士橋本晃典 懲役20年判決
男児に猥褻繰り返した橋本晃典被告 初公判
男児に猥褻のベビーシッター逮捕 余罪複数
保育士が児童ポルノ作成 懲役4年6月判決
園児にわいせつ行為 保育士に懲役10年判決
保育園児にわいせつ 千葉の保育士に懲役6年
ベビーシッター殺人控訴審 小児性愛ではないと主張
ベビーシッター殺人 懲役26年の判決