大分194キロ暴走事故 控訴審で減刑される不可解

先日、首都高速をポルシェで暴走し、乗用車に追突した上で夫婦2人を死亡させた彦田嘉之被告に対し、横浜地検は懲役15年を求刑した報道を取り上げました。彦田被告は時速268キロものスピードで運転していたのですが、「危険運転ではない」と主張しています。危険運転ではないと言いながら、追突事故を起こしているわけで、車を制御できない状態だったのは明らかでしょう
さて、大分県内の一般道を194キロものスピードで走行し、死亡事故を起こした事件の続報です
1審大分地裁は危険運転致死を認め、玉田康陽被告に対し懲役8年を言い渡していました。玉田被告はこれを不服として控訴したところ、福岡高裁は「危険運転には当たらない」と1審判決を取り消し、業務上過失致死として懲役4年6月の判決を言い渡しています
本件だけでなく全国の類似した裁判で、1審が危険運転致死罪を認めても高裁ではこれをひっくり返し、危険運転致死罪を認めない判決が相次いで下されています。裁判官の頭の中はどうなっているのか、と思うばかりです。これでは悲惨な交通事故を減らすため危険運転致死罪を設けた意味がなくなります


2021年に大分市で起きた時速194kmの車による死亡事故の控訴審で、福岡高等裁判所は22日、危険運転とは認めず、一審を破棄し、被告に対し懲役4年6カ月の判決を言い渡しました。
この事故は2021年、大分市大在の県道交差点で小柳憲さんが車で右折しようとしたところ、時速194kmの車と衝突し亡くなったものです。
当時19歳だった男が危険運転致死の罪に問われ、一審の大分地裁は2024年11月、危険運転だと認め、懲役8年の実刑判決を言い渡していました。
量刑を不服とした検察側とより刑の軽い過失運転致死罪だと主張する弁護側双方が控訴して、22日、控訴審判決を迎えました。
福岡高裁は「進行制御が困難な高速度だとは認められない」などと危険運転とは認めず、一審を破棄し、被告に懲役4年6カ月の判決を言い渡しました。
(テレビ大分の記事から引用)


玉田被告は事故当時19歳でBMWの車で一般道をすっ飛ばし、走り回っていました。194キロを出すことを異常だとも思わず、車を走らせていたわけです
その結果事故を起こしたわけであり、速度超過が事故の一因であるのは明らかです。交差点で右折しようとした小柳さんは、まさか194キロものスピードで直進車が走行してくるとは予見できなかったでしょう
これでも福岡高裁は「危険運転ではなかった」と判断しているのですから、呆れるばかりです。確かに飲酒運転による事故では危険運転致死罪の成立を認める判例が多くありますが、飲酒運転ではない場合のスピード超過では危険運転と認めないというのが高裁レベルでの統一見解…なのでしょう
前述したように、それでは危険運転致死罪を設けた意味がなくなってしまいます。少なくとも速度超過が事故の要因であるケースでは、危険運転致死罪を認めるべきです
時速150キロで走行した場合、急ブレーキをかけても停止するまで150メートルも車は進んでしまいます。交差点で停車している車に気づいて急ブレーキを踏んだところで間に合わないのは明らかです。これを「危険運転ではない」と判断する裁判官は頭がオカシイ、と言わざる得ません

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