高山市アパート放火 2人を焼死させた被告の裁判
自身が住んでいるアパート、マンションの1室に火をつけて自殺を図ったり、隣人を焼き殺そうとする事件がしばしば起こります
岐阜県高山市の森江琉聖被告(24)は2024年8月、自身の暮らすアパートの部屋に放火し、住民2人が死亡、3人が負傷する惨事を引き起こしています
2階の部屋にいた38歳の男性は手足が不自由だったとされ、逃げられなかったのでしょう。2人の命を奪った事件ですが、殺人罪ではなく現住建造物等放火の罪で起訴されています
初公判で森江被告は起訴内容を認めています。弁護人は「自ら出頭しており、反省している」と弁論しています
岐阜県高山市のアパートが放火され、5人が死傷した事件。放火の罪に問われている男は、初公判で起訴内容を認めました。
起訴状などによりますと、住居不定・無職の森江琉聖被告(24)は、おととし8月、高山市の自宅アパートの部屋で、ゴミ袋に入っていた紙にライターで火をつけアパートを全焼させた現住建造物等放火の罪に問われています。
■検察側「酌む点はない」 弁護側「犯した罪を自覚している」
この火事でアパートの住民2人が死亡、3人がけがをしました。きょう、岐阜地裁で開かれた初公判で、森江被告は起訴内容を認めました。
続く冒頭陳述で検察側は「被害は極めて大きく結果は重大。被告の行為に酌む点はない」と指摘しました。
一方、弁護側は「被告は抱える問題に対処できず、自暴自棄になって火をつけた。自ら出頭し、犯した罪を自覚している」などとして情状酌量を求めました。
(TBSニュースの記事から引用)
放火した後、消火作業が行われている中で森江被告は警察に自分が放火した、と名乗り出ています。これを自首と判断し、罪一等を減じる判決をするかどうかが注目点の1つです
また、現住建造物等放火の罪とは、放火犯以外の人が起臥寝食の場所として日常使用していることを理解し、火災に巻き込む可能性があると認識した上で火を付けた場合に適用されます。刑罰としては死刑または無期、もしくは5年以上の拘禁刑であり、殺人罪と同等の重罪の扱いになるのは当然です
また、自首とは警察が犯罪と認識して捜査を開始する前に名乗り出る場合ですから、本件では自首に該当するものと思われます。が、自首によって罪一等を減じるかどうかはあくまで裁判官の判断です。卑劣な犯行により被害が大きい場合、社会的影響が大きい場合など、自首による減刑を認めない事例もあります
さて、森江被告とはどのような人物なのか?
千葉県出身で犯行時は22歳。愛知県で自動車部品関係の会社に就労し、その後、高山市に移り住んだようです。が、うつ状態のため働けないと生活保護を申請、アパートは高山市の生活福祉課による斡旋で入居し、家賃1万5千円は高山市から支払われていたそうです
両親が離婚し、父親と一緒に千葉県で暮らしていたのですが、折り合いが悪く父親の許へは帰住できない旨の話を生活福祉課でしていたとも報じられています。うつ状態にあって精神科に通院、治療を受けていたのかどうかは不明です
岐阜地検は森江被告の鑑定留置を実施した上で起訴しており、精神障害は認められないと判断したのでしょう。自暴自棄になって火をつけたとして、それが同情する理由にはなりません
おそらく検察側は無期懲役を求刑するものと予想されます
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