小学生が他児童の水筒に薬物混入させる 東京都足立区

都内足立区の小学校で教室の施錠に使う鍵が紛失する事案が7月にありました。副校長まで鍵紛失の報告が挙がったものの、副校長はそのまま放置。9月になって児童2人がその鍵を使って教室を開け、他の児童の水筒を持ち出し、中に睡眠導入剤を混入させる「嫌がらせ」を行ったと発覚しています
2人の児童の犯行を目撃した児童が学習支援員にこれを告げたため、水筒を飲む前に事なきを得たそうです


東京都足立区は3日、区内小学校で児童が教室の鍵を持ち去り、他の児童の水筒に入眠導入剤を混入する事案があったと発表した。水筒の中身は飲む前に処分されたという。
区によると、7月7日、同小で複数の教室を開けられる鍵がなくなっていることに教員が気付いた。その後9月26日、運動会の学年練習をする際に、学習支援員が施錠した教室に児童2人が持ち去っていた鍵で開けて入り、別の児童1人の水筒を持ち出し、トイレで入眠導入剤「メラトベル」3袋程度を混入した。目撃したほかの児童が学習支援員に報告、水筒の中身を飲む前に発覚した。児童2人は「いやがらせをしてやろうと思った」と話しているという。
副校長は鍵がなくなった翌日に教員から報告を受けたが、校長に報告しておらず、校長が事案を把握したのは薬混入事案のあとだったという。区は再発防止に努めるとしている。
(朝日新聞の記事から引用)


どうにも判りにくい記事で、複数の報道を読み併せてようやく事態が飲み込めました。なお、睡眠導入剤「メラトベル」が犯行に加わっていた児童が自宅から持ち出したものです
「メラトベル」は顆粒状の処方薬で、こども用として使われる睡眠導入剤の一種です。服用後、すぐ眠くなるといった即効性はなく、服用から2時間くらいで効き目が現れます。持ち出した児童が自宅で服用していたのかもしれません。が、それを他の児童で試してやろうという発想が理解できません。何を面白いと思ったのか不明です
ともあれ、児童が簡単に持ち出せるくらい、医薬品の管理がルーズな家庭だったのでしょう。2人の児童は児童相談所に係属となり、面接や指導(悪質ないたずらはするな、と)を受けますが、児童自立支援施設(昔の教護院)に収容されるまではいかないはずです。ただ、数年後には別の非行に走るかもしれません
もう1つ、教室を施錠する鍵を紛失していたのに何ら対応しなかった副校長も問題です。本来なら鍵を徹底的に探すべきであり、見つからないのであれば鍵を付け替える必要があります。なぜ放置したままだったのか?
自分の経験ばかり書くのもあれですが、刑務所や拘置所、少年院といった矯正施設では鍵の管理に神経質なほど気を使います。紛失ともなれば全職員で捜索するというのも大げさな話ではありません。当然、紛失した者、管理者は責任を問われます。「見つかりませんでした」で済む事態ではないからです
小学校では鍵が紛失しても誰も気にしないのでしょうか?

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