盗撮や痴漢 性依存症への対処を考える

ゲイやレズビアン、トランスジェンダーなど性的マイノリティの問題について触れたついでに、盗撮や痴漢行為がやめられない性依存症の問題にも触れます
産経新聞の記事で性依存症への対策を取り上げたものがありました。この記事を載せているYahooニュースのコメント欄への書き込みを読んで幾つか考えさせられましたので、言及します
まずは元記事の、性依存症対策について書かかれた部分を引用します


盗撮について、依存症などの研究を行い、精神科外来クリニックで性的問題を抱える人の治療を行う筑波大の原田隆之教授(犯罪心理学)は「『性的依存症』の可能性が極めて強いと考えられる」と話す。
高い規範意識が求められるはずの公務員による盗撮も相次ぐ。都内では4月、電車内で女性のスカートの中を撮影しようとしたとして、都の担当課長だった男が逮捕された。愛知県警は6月、児童の盗撮画像をSNSで共有したとして、教員らのグループを摘発した。
法務省の「平成27年版犯罪白書」によると、盗撮をして有罪判決を受けた人が、5年以内に性犯罪に及ぶ割合は28・6%に上る。繰り返す中で犯行態様がエスカレートするケースもある。酒や薬物への依存と同様に「性的依存症」の深刻さが広く知られつつある。
■有効な対策は
原田氏は性的依存症の要件として、ネガティブな結果(逮捕や離婚)があっても繰り返し起こしてしまう▽性的行動やその準備に多くの時間をかける-などを挙げる。依存者の多くがそうした行為に強い快感を覚えており、「やってはいけないという理性では治らない。病気であり、治療できるという認識を広めることが必要」と話す。
原田氏は具体的な対策として、物理的に写真を撮れないようにする▽混雑した状況を避ける▽孤独や退屈などのネガティブな感情への対処策を見つける-などが有効と説明。性的依存症の治療を担う医療機関が少ないことにも触れ、「国をあげて治療者を育成してほしい」と訴えた。
性犯罪加害者への対応を巡っては治療に加え、社会に出て犯罪を繰り返さないための継続的な支援も求められている。日本で唯一の性犯罪・性依存治療専門の医療機関である「性障害専門医療センター(SOMEC)」では、認知行動療法・薬物療法などのプログラムを実施。刑事責任を問われた患者については、面会や診察などを通して作成した意見書を弁護士を通じて裁判所に提出。就職先の紹介なども行う。
同センターの福井裕輝代表理事は「盗撮など『非接触型』の犯罪は『相手に気づかれなければ被害を与えていない』といった考えから罪悪感を感じにくく常習化しやすい」と指摘。逮捕から5年経過しても、依存から脱却できない患者もいるといい、長期的な対応の必要性を訴える。
(産経新聞の記事から引用)

これに対するコメントで自分が気になったのか以下の内容です

健全な人にとっては理解し難いと思いますが、性的依存、窃視症という病気なので、厳罰化などでは減ることはありません。例えば、これだけ教育現場で盗撮や性犯罪が警戒されている最中にも、逮捕者が出ていることから、普通の感覚ではないと分かると思います。もちろん刑事罰は必要でしょうが、識者の指摘の通り、経過観察や治療を行わないと、再犯で更なる被害者が出てしまいます。

こんなん性的依存症なんかで片付けられる問題やないやろうに。
盗撮する者にスマホなどの端末を持たせる事に問題があるんやないのかね。ただの性的依存症やなくて、そうゆう画像や動画を販売しとる輩もおるんや。
前科のある者にはGPSを埋め込んで、スマホなどの端末を所持したら警察に通報されるくらいの仕組みは考えやんとアカンと思うで。

Yahooニュースにコメントを書き込む人の中にはGPS信者のような方がいます。性犯罪者やストーカーにはGPSをつけろ、と毎度のように主張します。しかし、自分はGPSを使えば問題は解決…との主張には賛成できません。韓国では10年近く前から性犯罪者にGPS内蔵の足輪着用を義務付ける判決が出るようになっていますが、GPSの故障が多い(性犯罪者が故意にGPSを壊す)とか、GPSを装着したまま強姦行為を繰り返す事件が相次いでおり、当初期待されたほどの成果が挙がっていない実情があります。つまり費用対効果で疑問があるわけです。GPS利用だに依存するのでなく、他の手段・方法と組み合わせた運用を模索する必要があるのでは?
話を戻して、厳罰化だけでは対処できないとの指摘もコメントには多いのですが、これも考えさせられます
厳罰化が必要ではない…と言ってるわけではなく、厳罰化だけでは防げないので治療手段も講じるべきとの意見です
ただ、教師など児童・生徒と接する機会のある者が性犯罪に至った場合、今後とも厳重に罰するべきでしょう。いまだに執行猶予付き判決を出す裁判官がいて、どうにも趣旨が徹底していないきらいがあります。横浜市の教員が児童の健康診断を盗撮した事件では執行猶予付き有罪判決でした。カメラの仕掛け方が悪くて児童の裸体がはっきり写っていなかったとしても、盗撮を試みただけで実刑を科す理由になるはずです(懲戒免職処分にはなっていますが)
ただ、こうした事件の場合もなぜか裁判所は保護観察付き執行猶予を選択せず、執行猶予を付けるだけです。最近の統計では執行猶予付き判決の中で保護観察をつけるのは10%程度、と明かされています
上記の記事にあるところの性依存症治療では、「治療動機をいかに持たせるか」が重要です。痴漢行為を繰り返しても「自分は性依存症などではない」と言い張る者が大半であり、つまりは治療を受ける動機を欠いているわけです。これでは治療を受けに通うなど無理ですし、治療効果も得られません。痴漢や盗撮で執行猶予付き判決となる場合は保護観察を付け、遵守事項として治療を受けるよう義務を負わせ、途中で治療を放棄した場合は執行猶予を取り消す仕組みにする必要があります。実のところ強制的に治療を受けさせても効果が期待できないので、こうしたやり方は望ましい形ではないのですが
ストーカー事件では「認知の歪み」が毎度のように指摘されます。しかし、ストーカー本人は「認知の歪み」など指摘されても認めませんし、受け入れません。なので、ストーカー行為を繰り返す者の治療が難しいのです

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