北九州市中学生刺殺 精神鑑定を経て平原容疑者起訴へ

北九州市内のマクドナルド店舗で塾帰りの男女中学生を刃物で刺した平原政徳容疑者(44)は、鑑定留置の期間が延長されていました
当初の期間では十分な所見が得られなかったので期間を延長したものと思っていましたが、実際には期間を延長した上で別の鑑定医による精神鑑定が実施されていた、と報じられています
つまり最初に実施した精神鑑定では精神障害による影響を認めた内容であり、このままでは刑事責任を問うため起訴できないと福岡地検小倉支部が判断し、あらためて別の精神科医に鑑定を依頼した…という経緯です
2度目の精神鑑定では精神障害による影響を限定的なものとする鑑定結果が得られたのでしょう。近く起訴する見通しであると記事は伝えています


北九州市小倉南区のファストフード店で昨年12月、中学3年の2人を殺傷したとして殺人容疑などで逮捕、送検された無職の容疑者(44)について、福岡地検小倉支部が2度の精神鑑定を踏まえ、刑事責任を問えると判断していることが12日、捜査関係者への取材で分かった。
16日が期限の鑑定留置終了後に詰めの捜査を行い、月内に殺人罪などで起訴する方針。
裁判員裁判が想定される公判では刑事責任能力が争点となる可能性が高いことから、地検小倉支部は精神鑑定を2度実施した。
鑑定留置前の取材に応じた容疑者の弁護人や県警の説明を総合すると、容疑者は中学生2人を刺した行為は認め、殺意は否認している。
(西日本新聞の記事から引用)


当然、平原被告の弁護人は最初の精神鑑定結果を証拠として採用せよと求めるはずで、平原被告の精神障害による影響を巡って2つの鑑定意見が並び立つことになります
いつも書いているように、最終的に刑事責任能力を判断するのは検事の役割であり、鑑定医は刑事責任能力の有無には言及しません。ただ、社会一般に通用する善悪の判断ができるのか、自身の行動を律することができるのか(電波や天の声に影響されていないか)、日常生活を支障なく営める能力があるか、などを鑑定医は判断します。加えて犯行に至った精神的な力動を容疑者がどこまで説明できるのか、その説明が辻褄が合っているのか、などを評価します
犯行の経緯からして平原容疑者が何らかの被害妄想の影響を受け、外部の敵に対抗するため大声を出したり、大音量で軍歌を流したりて威嚇をしていたと推察されます。が、その外部の敵と被害者である中学生がどう結びつくのか、あまりに乖離していて常人には理解不能です
強いて憶測するなら、裕福な家庭で育った平原容疑者ですから成人になる前か成人になってからか、複数の人間に金を脅し取られた経験があるのかもしれません。その被害体験が妄想として固着し、何者かが自分を狙っていると思い込み、「来るなら来い。やってやるぞ」と攻撃的な構えになったのでしょう
さて、余談にはなりますが、メディアプラットフォーム「note」にある「トレンド図解室」というサイトには、この事件について「2度の精神鑑定の結果、心神喪失による不起訴処分となった」と今年の4月19日付けで書いており、明らかに誤りです

心神喪失による不起訴:北九州マクドナルド刺傷事件の真相

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