女児へのわいせつ事件 被告を匿名ではなく実名で裁判

日々、様々な事件が報じられています。新聞の記事やテレビのニュース番組を起こした放送局の記事では、文字数に制限があるため報道内容なよく判らない、という事態もしばしばです
当ブログとしては複数の報道を読み比べ、できるだけ情報量の多い記事を引用させてもらっています
今朝、目についたのが名古屋高裁での控訴審にまつわる記事で、男性が小学生の女児4人ににわいせつ行為をし、その様子を撮影して児童ポルノを作成した事件の報道です。1審の名古屋地裁では被害者の特定につながるのを回避するため、被告本人も匿名のまま裁判が行われました。被告男性は1審の有罪判決を不服として、控訴。名古屋高裁で控訴審が行われていたものです
被害者の保護者が「犯人が匿名のまま裁判を受けていることに納得できない」と申し立てた結果、名古屋高裁は匿名での審議を取り止め、被告の名前を明らにする措置を取った、と伝えたられています


小学生だった女児4人への強制わいせつや児童買春・ポルノ禁止法違反(製造)などの罪に問われ、匿名で審理されていた被告(56)の控訴審判決で、名古屋高裁(松田俊哉裁判長)は11日、被告の名前を開示したうえで、懲役4年とした1審・名古屋地裁判決(5月)を支持し、被告側の控訴を棄却した。
小島史守被告で、これまでは「被害者特定事項秘匿制度」に基づいて名前が伏せられてきた。被害児童の保護者らが開示を要望したといい、担当した弁護士は「保護者の意向が一致したために実現した異例の措置だ」としている。
控訴審で、被告側は保護者らに示談金を支払ったことなどから、量刑不当を主張。松田裁判長は1審の「露見を免れるべく意を払いながら、歯止めなく犯行を重ねており刑事責任は重い」との判断を踏襲した。
判決によると、小島被告は2016~24年、当時暮らしていた愛知県小牧市の自宅で繰り返し、当時6~10歳の女児4人の下半身を触るなどし、その様子をスマートフォンで撮影した。
性犯罪などの被害者を保護する秘匿制度では、当事者側から申し出があった場合、裁判所は身元の特定につながる情報を法廷で明らかにしないと決められる。
今回は、被告の名前と犯行場所について、公表すれば被害女児が特定されかねないなどとして検察が秘匿事項として申請、地裁も認めた。
一方、被害児童の保護者らは連絡を取り合う中で、互いに被告の名前などの公表を望んでいることを把握したことから9日、検察に上申書を提出。検察の申し立てを受けた高裁は10日付で秘匿の一部取り消しを決めた。11日、記者会見した女児の保護者は「同じような事件が起こらないように世間に警鐘を鳴らしたかった」などと話した。
(毎日新聞の記事から引用)


他社の報道(共同通信社が配信した記事を各新聞社が転載したもの)では、あまりに省略されてしまい、何が何だか判らない記事になっています
裁判の背景を補足・説明しておきます
小島史守被告は自分のこどもと同じ小学校に通う女子児童を自宅に招き入れ、わいせつ行為や児童ポルノ作成をした容疑で逮捕、起訴されています。なので、被害者となった女子児童は小島被告の近所に住んでおり、被害者が特定されるおそれがあるとして「被害者特定事項秘匿制度」が適用されたわけです。裁判は被害を受けた児童も匿名で、被告も匿名のまま行われました
小島被告は起訴内容を認めており、被害児童側に和解金を支払って示談もしたため、身柄は釈放されています
弁護人は実刑を回避して執行猶予付き判決を得るには「示談した方が良い」と勧めたのでしょう。被告の利益を図る行動として間違いではありません
ただ、示談を成立させたにも関わらず懲役4年の実刑判決を受けたのを不服とし、小島被告は控訴しました
児童の親たちが問題視したのは、釈放された小島被告が自宅周辺を出歩いていて、被害を受けた女児と顔を会わせる機会があったことです。これは偶然なのでしょうが、女児たちが怯えてしまったのは理解できます
釈放された身ですから小島被告は外出を制限されてはいませんし、小牧市内の自宅に居住し続けるのも禁止されてはいません
ただ、親としては今後も娘たちが小島被告に出くわし、怯えた生活を続けなければならないのが我慢できなかったのでしょう
匿名ではなく実名で裁判が行われていたなら、小島被告は近隣の人たちの目を気にし、他所へ転居せざるを得ない状況になっていたと考えられます
結果として1審の懲役4年判決を控訴審の名古屋高裁も支持したので、最高裁に上告しない限りは小島被告の身柄は収監され、拘置所に入ります。そこで分類調査を受けてどこの刑務所に服役するかが決まる…という流れです
小島被告の家族については報道されていないので判然としません。おそらく離婚して妻はこどもを連れ、他所へ移ったものと推測されます。こどもも、被害を受けた女児と同じ学校に通うわけにはいかなかったはずです

(関連記事)
成田市会議員 女児わいせつで執行猶予付有罪判決
成田市会議員 女児に抱きつきキスで逮捕
市議会副議長 女児へのわいせつで懲役6年判決
市議会副議長がわいせつ 公判で女児への犯行認める
市議会副議長がわいせつ 被害児童は10人以上
淫行で5回逮捕の元葉山町副町長 懲役4年判決
6歳女児にわいせつ 51歳被告に実刑判決
6歳女児にわいせつ 起訴された男の不可解な主張
登校中の女子小学生強姦 八並被告に懲役6年6月判決
登校中の女子小学生を強姦 八並被告初公判
福井サッカースクール 少年強姦で被害は17人に
8歳女児に「会いたい」と執拗に誘う49歳無職男を逮捕