長野3人殺傷事件 矢口容疑者を起訴

2025年1月、JR長野駅前でバスを待っていた男女が相次いで切りつけられ、1人が死亡、2人が負傷した事件で、逮捕されていた矢口雄資容疑者(47)が8月18日付けで起訴されています。殺人及び殺人未遂に問われています
矢口容疑者は東京都内で精神鑑定を受け、その期間が1か月延長されました。鑑定が難航したのか、あるいは他の理由があったのかは明らかになっていません
逮捕後の取り調べ段階では事件についての供述を拒んでいた、とも報じられています。しかし、捜査員との雑談には応じていたので、重篤な精神障害を抱えていたとは考えられません


長野市のJR長野駅前で1月、3人が刃物で刺され1人が死亡、2人が重軽傷を負った事件で、長野地検は18日、殺人と殺人未遂などの罪で無職矢口雄資容疑者(47)を起訴した。地検は鑑定留置を行うなど捜査した結果、刑事責任を問えると判断した。同容疑者の認否は明らかにしていない。
起訴状などによると、矢口容疑者は1月22日午後8時6分ごろ、長野駅前のバス乗り場付近にいた丸山浩由さん=当時(49)=の左胸などを牛刀で突き刺して殺害したほか、バス待ちの列に並んでいた30代男性と40代女性を刺し、重軽傷を負わせたとされる。矢口容疑者と被害者に面識はなかった。
(時事通信の記事から引用)


刃物を準備した上で駅前へ赴き、バスを待っていた男女に切りつけた後、現場から逃走して自室アパートへ戻った矢口被告の行動を考えれば、十分な見当識があり、自分がどこで何をしたのか理解していたと推測されます
一般論として刑事責任能力とされるのは、動機の了解可能性、犯行の計画性、違法性の認識、犯行の一貫性、自己防御の能力といった点が考慮されます
動機が意味不明なもの、了解不能なものではないとは、「電波が飛んできて殺せと命じられた」等のきっかけではないということです。また、犯行が場当たり的なものや偶発的なものではなく、準備から犯行・逃走まで事前に考慮されたものであることです。そして殺人が違法な行為であるとの認識を備えていることも必要です。自己防御の能力とは裁判の場で自身を弁護するだけの分別を備えていることです
精神鑑定では容疑者・被告があくまで日常生活を逸脱なく過ごす能力を有していたかを見極め、妄想や幻聴・幻覚に行動が支配されていないか検討します。鑑定医は刑事責任能力について判断はせず、それは検察官の仕事になります
今後は検察と弁護側、裁判官を交えて争点整理に入るのですが、弁護側は責任能力について争い、心神耗弱を申し立てて減刑を求めるのでしょう
逮捕時、矢口容疑者は「無罪です」と主張したようですが、さすがに無罪判決を得るのは無理でしょう

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