琵琶湖バラバラ殺人 服役中の受刑者を殺人罪で起訴

殺人罪については時効が廃止されたため、相当前の事件でも犯人と特定され逮捕に至るケースがあります
2008年、琵琶湖の各所でバラバラに切断された男性の遺体が発見された事件は長く未解決のままでしたが、滋賀県警は被害者とかつて同じ勤務先の寮で暮らしていた杠共芳(ゆずりは・ともよし)受刑者による犯行と断定し、逮捕していました
杠受刑者は別の男性を殺害した事件で懲役25年の刑が確定し、岡山刑務所で服役中でした


17年前、滋賀県の琵琶湖周辺で切断された男性の遺体が見つかった事件をめぐり大津地検は19日、杠共芳(ゆずりは・ともよし)被告(74)を殺人の罪で起訴しました。
2008年、近江八幡市や大津市などの琵琶湖周辺の6カ所で、川本秀行さん(当時39)の切断された遺体が発見されました。
2月、滋賀県警は川本さんを殺害した疑いで別の殺人事件で服役していた杠共芳被告(74)を逮捕・送検していました。
起訴状などによりますと、杠被告は2008年5月中旬ごろ、会社の元同僚だった川本さんの頸部を圧迫し、窒息させ殺害した罪に問われています。
川本さんは殺害直後に遺体を切断・遺棄されたとみられていますが、大津地検などによりますと死体遺棄・死体損壊の罪は時効(事件発生から3年)を迎えているため、起訴することができないということです。
これまでの取材で杠被告と川本さんは、一時同じ寮で生活していた時期があり、2人の間には金銭トラブルがあったことがわかっていました。
検察は杠被告の認否を明らかにしていません。
(ABCニュースの記事から引用)


順を追って書く必要がありますので、杠受刑者の服役することになった2018年の事件から説明します
杠受刑者は建設現場で働いていた際に中川直さんと知り合い、建設会社の寮を斡旋するなど面倒を見ていたものの、金の貸し借りでトラブルとなり、殺害して遺体をバラバラに切断し、琵琶湖につながる農業用水に遺棄したとして逮捕されました
杠受刑者は容疑を否認したものの、中川さんの預金口座からカードを使って預金を引き出したり、車のシートやナンバープレートを付け替えるといった不審な行動が証拠隠滅を図ったものと判断され、懲役25年の判決を受けています
上記の記事の川本さん殺害はそれよりも前の事件です
川本さんは建設会社でパワーショベルの運転を担当していたようですが、杠受刑者とパチンコ仲間となり、その後はパチンコで生計を立てるパチプログループに杠受刑者とともに加わったとされます。そこでも金銭を巡るトラブルがあり、川本さんを殺害したのではないか、と推測されています
また、杠受刑者が2018年当時経営していた焼き肉店の排水管からは、中川さんや川本さんとは異なる第三者の骨の一部が見つかっており、杠受刑者による3番目の殺人事件があったのではないかと噂されています
なお、杠被告の場合、2018年の殺人事件で懲役25年の判決が確定していますので、今回の川本さん殺害は独立した事件として裁かれます。つまりは被害者が1人の殺人事件ですから死刑判決は原則としてあり得ません。裁判所の判断次第ですが、懲役20年くらいの量刑になるのでは?
もし2件の殺人が同時発覚し裁判に問われたのであれば、死刑判決もあったでしょう

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