次の中国アニメは「卓球少女」
中国の劇場版アニメ「哪吒之魔童鬧海」が映画の興行記録を書き換えるほどヒットと報じられていますが、およそ日本のアニメファンにはウケない作品なので、スルーします
それとは別に、卓球に打ち込む少女たちの群像劇を描いた中国アニメ「卓球少女」が日本で公開されるとの記事がありましたので、そちらを取り上げます
中国では2021年にWeb配信された作品で、3話分を再編集して劇場版アニメーションに仕立て直したものだそうです
内容は、「卓球大会での敗北後、プロの道を断念せざるを得なくなった主人公・張若飴が再び学校に戻り、卓球場でチームメイトと出会うところから始まる。かつて彼女を陰に追いやった卓球が彼女の光となっていく様子を描く友情と青春の物語」となっています
中国発のアニメ『白色閃電 Pingpong!』の日本語吹替版劇場アニメ『卓球少女―閃光のかなたへ―』の制作が決定。あわせて5月16日から全国で公開されることが決定し、ティザーPVおよび新規描き下ろしのキービジュアルが公開された。
本作は、中国で2019年夏に設立された新進気鋭のアニメスタジオ「画枚動画(杭州画枚動画設計有限公司)」初のオリジナルアニメーション企画が原作。2021年に公開したティザーPVはビリビリ動画にて再生数180万回を突破し、中国国内ではWEB配信されている。このたび決定した劇場アニメは、中国国内で配信済みの全3話分のエピソードを1本にまとめたものとなる。
日本語吹替版の初報となるティザーPVでは、吹替版のメインキャストが解禁。主人公のジャン・ルオイを夏川椎菜、ワン・ルーを雨宮天、リ・シントンを麻倉もも、ディン・シャオを戸松遥が演じる。
(ORICON NEWSの記事から引用)
白色閃電 Pingpong!Episode 01-03
上に貼った動画がそのまま日本で公開される劇場版になるのかどうかは判りません
京都アニメーション風の絵柄であり、これは日本のアニメファンにも馴染みやすいと思われます
中国アニメでもスポーツを題材にしたものは多く、サッカーやバスケットボール(もろに「SLAM DUNK」や「黒子のバスケ」の影響を受けている)、アイスホッケー、フェンシングなどなど取り上げられてきました
が、日本のスポ根アニメを超えるような熱い作品はありません
今回は卓球少女で、登場するのがほとんど女子ばかりです。中国では少年少女の恋愛を描くのは禁止されており、いわゆる学園ラブコメディなどは公序良俗に反するものとして、制作できません
その結果、男子ばかりのアニメになったり、女子ばかりのアニメになります(当然、日本のアニメのような百合展開はありませんし、BL展開もありません)
中国共産党のオジイサンたちには、少年少女の恋愛など絶対に許せないのでしょう。他にもさまざまな規制(社会風刺はダメとか)が設けられているため、中国ではつまらないアニメ作品ばかりが作られています
今回は卓球という、中国にとって身近なスポーツを取り上げ、魔法もなく妖怪変化も登場しない、いわば日常をベースにした物語になっていますので、地味ではありますが中国アニメの新展開として注目したいと思います
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