長野老人ホーム 望月被告に懲役17年求刑
2022年5月、長野県塩尻市の「ケアハウスえんれい」で、77歳の女性に向精神薬を飲ませ、薬物中毒にして殺害した件で起訴されている望月大輔被告に対し、長野地検は懲役17年を求刑しています
向精神薬はうつ病として通院していた望月被告自身が処方されていたものです。女性に向精神薬を飲ませた理由を、望月被告は「(自分に処方された)薬が効かなかったので、他の人には効くのか試したかった」と奇妙な説明をしており、殺意は元々なかったとの言い分です
3年前、塩尻市の老人ホームで、入所者の女性に向精神薬を飲ませて殺害した罪などに問われている元職員の裁判が開かれ、検察は「向精神薬を飲ませれば被害者が死ぬ可能性があると認識していた」として懲役17年を求刑しました。
望月大輔被告(42)は、令和4年5月28日ごろ、塩尻市内にある老人ホームに勤務していた際、入所していた77歳の女性に向精神薬を飲ませ薬物中毒にして殺害したなどとして、殺人や窃盗などの罪に問われています。
これまでの裁判では被告に殺意があったのかや刑事責任能力の有無が争点になってきました。
14日、長野地方裁判所松本支部で開かれた裁判で、検察は「被告は向精神薬を飲ませれば被害者が死ぬ可能性があると認識していた」と指摘したうえで、「精神鑑定をした医師の証言から完全な責任能力があった」などと主張し、懲役17年を求刑しました。
一方、弁護側は「自分の飲んでいる薬がほかの人に効くのかどうか気になって向精神薬を飲ませるといった、一般の人からすると疑問のある行為を行っていて、心神喪失の状態だった」などと述べ、犯行当時被告には責任能力がなかったとして無罪を主張しました。
判決は今月26日に言い渡される予定です。
(NHKの記事から引用)
うつ病の既往歴があり、通院・投薬を受けていた望月被告ですから、検察が起訴前に精神鑑定を実施しており、刑事責任を問えると判断したのでしょう
望月被告はこの件だけでなく、介護施設に入所していた高齢者の通帳と印鑑を持ち出し、勝手に金を引き出した件でも起訴されており、そちらも無罪を主張しています
自身に不都合な点についてはことごとく「心神喪失状態で責任能力がなかった」との言い分が通用するはずはありません。心神喪失状態のまま介護施設での勤務を続け、心神喪失状態で金融機関に出向いて通帳と印鑑を使って金を引き出すとか、荒唐無稽な主張です
検察側は論告で、「被害者の血液からは死亡してもおかしくない量の向精神薬が検出され、望月被告は危険だと認識しながら、死んでもかまわないという心理状態で薬を服用させた」と未必の故意があったと指摘しています
裁判官が殺意を認定するのか、あるいは過失致死扱いにするのか、26日の判決に注目しましょう
(関連記事)
長野老人ホーム 望月被告に懲役8年判決
長野老人ホーム 殺人で起訴の被告初公判
長野老人ホーム 高齢者殺害で元職員起訴
長野老人ホーム 容疑者の詐欺・殺人・放火
長野老人ホーム 詐欺職員が今度は殺人容疑
長野老人ホーム 傷害に詐欺で元職員逮捕
東京老人ホーム殺人 菊池容疑者の兄はジャニーズ
東京老人ホーム殺人 北海道で容疑者逮捕
東京老人ホーム殺人 容疑者の職員が逃走
岐阜の老人施設で5人死傷 小鳥被告に懲役12年判決
岐阜の老人施設で5人死傷 懲役12年を求刑
岐阜の老人施設で5人死傷 小鳥被告とは?
老人ホーム3人転落死 今井被告に死刑判決
老人ホーム3人転落死 今井被告の発達障害は?
老人ホーム3人転落死 今井被告の自供動画公開
患者85人を殺害 元看護師に終身刑(ドイツ)
中野区老人ホーム殺人 元介護職員に懲役16年の判決