大牟田4人殺害事件 北村死刑囚が病死

2004年9月、福岡県大牟田市で起きた強盗殺人事件では、北村実雄はじめとして妻の真美、長男の孝、次男の孝紘の4人による共謀が認められ家族4人に死刑判決が下される凶悪な犯行でした
北村家は大牟田を縄張りとする暴力団でもあり、シノギ(収入源)に不自由していたため、知人女性を殺害して金を奪った挙げ句、口封じのため女性の息子や友人併せて3人も殺害しています
主犯格は次男の孝紘死刑囚と目されていますが、家族4人が共謀して犯行に及んだというのが裁判所の判断です。この北村家の当主である北村実雄死刑囚が西日本成人矯正医療センター(いわゆる医療刑務所)で病死したと報じられています


法務省は7日、福岡県大牟田市で平成16年に発生した母子ら4人殺害事件で、強盗殺人罪などに問われ刑が確定した北村実雄死刑囚(81)が6日に肺炎のため収容先の西日本成人矯正医療センター(堺市)で死亡したと発表した。事件を巡っては、北村死刑囚を含む一家4人の死刑判決が確定していた。
確定判決によると、妻や息子2人と共謀し、16年9月18日、知人の高見小夜子さん=当時(58)=を殺害して現金を奪ったほか、高見さんの長男=同(18)=とその友人=同(17)=も口封じのため殺害、3人の遺体を車ごと川に沈めた。息子2人はこの2日前、高見さんの次男=同(15)=を殺害するなどした。
法務省によると、北村死刑囚は2月に広島拘置所から同センターに移送され、重篤な状態が続いていた。北村死刑囚の死亡により、確定死刑囚は106人になった。
(産経新聞の記事から引用)


4人は裁判が続く間は福岡拘置所に収監されていたのでしょうが、死刑判決確定後は別々の拘置所へ移されたようです。死刑の執行施設は高等裁判所の所在地にある拘置所で、札幌、仙台、東京、名古屋、大阪、広島、福岡です
妻の真美死刑囚や孝死刑囚、孝紘死刑囚はまだ執行されていません。この4人の死刑判決は2011年に確定していますので、14年も執行せず放置しているのも問題です。死刑は執行してこその刑罰であり、執行しないまま病死させるのが目的の刑罰ではありません
自民党が選挙で大敗したから執行を見送るとか、大臣にはなりたいけど死刑の執行指揮書にハンコを押すのは嫌だとか、そんな政治家の思惑に左右されているようでは拘置所の現場で死刑囚を世話している職員が気の毒です
予断を交えず、私情を挟まず粛々と事をなすのが法の執行であり、刑事政策でしょう

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