ススキノ首なし遺体 田村父に懲役10年求刑

昨年の10月にこの事件を取り上げて以来、久々に言及します
現時点までの経過をまとめると、瑠奈被告は2度目の精神鑑定が行われています。通常、精神鑑定のための鑑定留置は3か月ほどですが、1回目の精神鑑定には6か月ほどかかっており、今回も長引くものと予想されます
田村母の公判が先に始まっていたのですが、インフルエンザのため公判が中断した影響もあり、まだ結審していません。後から公判が始まった田村父の方が先に求刑公判があり、検察は懲役10年を求刑しています
あくまで田村瑠奈被告との間で共謀関係があったと、これまでの公判で検察は主張してきました


検察の主張
■修被告は、犯行のほぼ全般に関与し不可欠でかつ重要な役割を担った
■犯行道具を瑠奈に提供しホテル付近まで運搬、送迎までしていた
■スマホを意図的に家に置いてきた、さらに浴室も提供した
■自ら積極的にビデオ撮影にもかかわった
■修被告がいなければ実現不可能だった、修被告の関与がなければ計画は実現不可能だった
■瑠奈の精神状態を尊重するあまり、他人の生命を軽視した独善的な犯行
■修被告は医師であり、高い道徳心、倫理観が求められる中、反対動機を軽々と乗り越えて反道徳的、反倫理的な犯行に加担した量刑酌量の余地はない
■裁判の中で繰り返し「知らなかった」という回答に終始し、反省の意向が見えない
修被告に対する判決は3月12日の予定です。
一方、殺人などの罪で起訴されている瑠奈被告については現在、精神鑑定中で、公判の見通しは立っていません。
(北海道文化放送の記事から引用)


この検察側の主張からすれば、田村母も瑠奈被告との間に共謀関係があったとして懲役10年を求刑するものと思われます
田村父について言えるのは、精神的な病を抱える娘を自ら抱え込んでしまったのが問題であり、結果的に娘の思惑に振り回されまったく制御できなくなってしまいました。本来はもっと早い段階で入院させ、他の医師の治療に委ねるべきだったのでは?精神科医であれ、他の診療科の医師であれ、自分の家族を診察したり治療するのは避けるものです。家族への情が判断を鈍らせ、誤らせるおそれがあるからです
娘可愛さに入院させるのを躊躇したため娘が殺人犯となり、刑事被告人となり、刑罰を問われるという最悪の事態を迎えました。これを防げなかったのは痛恨の極みです
なので、田村父の罪を考えるのであれば精神科医として、父親として判断を誤った罪でしょう。ただし、精神科医として判断を誤った罪で起訴されているわけではなく、あくまで殺人と死体損壊に共謀した罪に問われています。検察としてはそうしたやり方しかないのでしょうが、これでは事件の本質から離れた裁判になってしまった感が残ります
田村父も田村母も殺人と死体損壊について無罪を主張しているのですが、裁判官と裁判員はどう判断するのでしょうか?

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