大阪の病院職員　女児１０人強姦で無期懲役判決: 夾竹桃日記

2025年02月18日

大阪の病院職員　女児１０人強姦で無期懲役判決

８歳から１２歳の女児を学校帰りに尾行し、自宅を突き止めた上で押し入り強姦した柳本智也被告（２８）に対し大阪地裁は、求刑通り無期懲役判決を言い渡しています

逮捕当初は黙秘していた柳本被告ですが、公判では反省らしき発言をしています。ただ、逮捕後の精神鑑定では精神疾患のフリをしたりと、刑罰を軽減させるためにあの手、この手を使っていた人物ですから、心の底から反省しているのかどうか不明です

判決で大阪地裁は、「強烈な暴行や脅迫のうえでの凌辱行為は被害女児の人格の根本を傷つける卑劣・悪質の極みであり、女児の精神的肉体的苦痛は想像を絶する。実行可能性を吟味していて、著しく高度の計画性もあり、強固な犯意が認められる」と指摘し、「有期懲役刑の範囲にとどめるのは困難と判断した」と理由を述べました。

■“探偵ごっこ”と称し女の子を尾行し行動確認後…カッターナイフ見せ「殺すぞ」と脅し犯行

起訴状などによりますと、柳本智也被告（28）は、2016年から2022年にかけて、大阪府内で小学生の女の子10人に対し性的暴行を加えた罪や、女の子の裸を撮影した罪などに問われています。

柳本被告は集合住宅に帰宅した女の子を部屋に押し込み、カッターナイフを見せて「殺すぞ」などと脅す手口を繰り返していたとされ、これまでの裁判でいずれの起訴内容についても認めた上で「私の身勝手な行いで被害者に精神的苦痛を与え申し訳なく思っています」と謝罪しました。

いずれの犯行についても、短くて4日前から、長くて約11か月前から女の子を尾行・見張りをし、写真や動画撮影をしながら帰宅時間や家族の在宅状況などをスマートフォンに詳細にメモしていて、このような行動確認を柳本被告が“探偵ごっこ”と称して行っていたことが明らかになりました。

柳本被告は裁判で「“探偵ごっこ”をする過程で性的暴行を加えようと考えるようになった」と述べています。

■被告「怯えていたという記憶ない」めがねをかけ「別人格に」検察「更生意思認められない」

被告人質問で検察から「被害者の女の子が怯えていた様子について記憶はあるか」と尋ねられたのに対し、柳本被告は「犯行当時、女の子を傷つけているという認識はなかった。怯えていたという記憶はない」と答えていました。

検察は、柳本被告が精神鑑定で精神疾患を装ったり、裁判で「めがねをかけると別の人格になったように思える」と自己保身のため不合理な供述を繰り返したりしていることから、「事件に真摯に向き合っているとは考え難く、改善更生の意思が認められない」と指摘。

さらに、「被害児童はふとした時にフラッシュバックが起きるなど、現在も精神的トラウマに苦しんでおり、将来にわたり苦しめられる恐れがある」とした上で、「自己の性欲を満たそうという目的達成のため用意周到に準備していて高度の計画性があるほか、一連の犯行は同一地区内で長期間にわたり断続的に行われ、周辺住民に与えた不安も軽視できない」として、無期懲役を求刑していました。

（読売テレビの記事から引用）

求刑通りの判決であり、裁判官の判断による割引はありませんでした。それだけ裁判官も柳本被告の犯行を悪質だと判断した結果であり、また本当に反省しているとは思えないとの心証を抱いた結果でしょう

さて、Yahooニュースのコメント欄にいくつか気になる意見がありましたので、一部を載せておきます

日本の無期懲役の場合は収監中の行いが良ければ刑期が短縮されて出てこられる可能性も含まれる。

諸外国では「終身刑」や「懲役100年」等の重刑が科されることがあり被害者側が加害者の顔を二度と見なくて済む様に配慮している所もある。

これはよくある誤解なのですが、無期懲役受刑者であれ有期刑受刑者であれ刑期が短縮されるのではなく、あくまで仮釈放制度が適用される、という話です。仮釈放なので、仮出所中に犯罪行為があったり遵守事項違反があれば仮釈放が取り消しとなり、刑務所に戻され残りの刑期を務めなければなりません

また、外国には終身刑を採用している国も多いのは事実ですが、終身刑でも仮釈放制度が運用されている国がほとんどです

例え、無期懲役が限りなく、社会に断絶される刑罰だとしても30年余りたてば、社会に出てくることもある。

無期懲役受刑者も仮釈放の対象になりますが、実際には仮釈放を受けられない受刑者も多くいます。例えば２０１５年時、法務省の発表によれば無期懲役受刑者は１８３５名ですが、仮釈放を受けた者は１桁にとどまっています。仮釈放となる確率がいかに低いか、判ると思います

平均の在監年数は３５年ほどですが、これは仮釈放されることなく獄死する者が多いからです

なので、無期懲役でも３０年すれば社会に出てこれる、といった簡単なものではないと知ってもらいたいところです

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