中国で「名探偵コナン 迷宮の十字路」が大ヒット
「名探偵コナン」の劇場版アニメーションは毎年、新作が公開されています
ただ、中国では年間に劇場公開される映画の中で、外国映画の本数が規制されている都合上、新作映画がすぐに映画館で観れるわけではなく、数年遅れて公開されるのも珍しくありません
以前にも当ブログで取り上げたように、宮崎駿監督の「紅の豚」（１９９２年の作品）が中国では２０２３年に公開され、話題となりました
本日は「名探偵コナン 迷宮の十字路（クロスロード）」の中国公開について取り上げます
2025年1月3日、中国メディア「金融界」は劇場版「名探偵コナン 迷宮の十字路（クロスロード）」の中国での興行収入が上映8日間で9000万元（約19億円）を突破したと報じた。
同作は京都を舞台に、江戸川コナンと服部平次が謎の手紙をきっかけに発生する仏像盗難事件や連続殺人事件を解決しながら、平次の幼少期の初恋の人を探す物語だ。
中国では24年12月27日に4Kデジタルリマスター版で公開された。同31日には年越し特別上映が実施され、午後10時17分に上映が開始し、映画が終了する午前0時に倉木麻衣が歌う主題歌「Time After Time～花舞う街で～」が流れるとともに、劇場内に桜吹雪が舞い落ちる仕掛けが施された。
同作が上映8日間で興行収入9000万元を突破したとのニュースについて、中国のSNS・微博（ウェイボー）でネットユーザーが「20年以上前の作品の再上映としては非常に良い成績。年末年始の盛り上がりをしっかり捉えた」と投稿。すると、他のネットユーザーから「幼なじみパワーだね」「午後に見てきたばかり。とても良かった」「バイクのシーンは3Dみたいな感覚だった」「平次と遠山和葉のカップルが最高！」などの感想が寄せられた。
また、「興行収入1億元（約21億円）突破も間近」「イベントマーケティング大成功」「すごすぎる！おめでとう、おめでとう！」「桜のシーンは大成功。雪のシーンよりずっと良かった」「年越し上映回のチケット売り上げが本当にすごい。配給会社に感服」とのコメントも寄せられた。
（レコードチャイナの記事から引用）
中国は外国の映画を無制限に国内で公開すれば、外国の悪質な習俗・悪風が中国人民を害するとして、劇場で公開する外国映画の本数を規制しています。それ以前にもテレビ（地上波）で公開する日本製アニメーション作品を規制しており、外国文化に対して異常なほど警戒心を示しています。それだけ中国共産党が目指している科学的社会主義による国家建設に自信がないのでしょう
さて、話を本題に戻します
「名探偵コナン 迷宮の十字路（クロスロード）」は劇場版作品として７番目にあたり、２００３年に公開されていますので、中国では２０年遅れでの劇場公開になります。監督は初期の劇場版シリーズを手掛けたこだま兼嗣が務め、活劇を無難にまとめ上げており、その後のTVシリーズにおける服部平次と遠山和葉のラブストーリーの原点になった佳作です
２００３年の公開時、日本での興行収入は３２億円と、テレビアニメの劇場版としては好成績でした
おそらく今回の中国での興行でも３０億円以上は稼ぎ出すのでしょう
かつて中国メディア（中国共産党の見解として）は、「名探偵コナン」を犯罪の教科書であり、青少年に悪影響を与えると批判していました
あれから１０年、１５年の歳月を経てもなお、中国は「名探偵コナン」に並ぶようなアニメーション作品を作ることができません。中国共産党の老人たちが、「こどもに恋愛は必要ない」と頑固に主張し、ボーイ・ミーツ・ガールの設定を否定しているため、中国アニメでは少年少女の恋愛を描くことができません
その結果、つまらないアニメーション作品を量産しているわけで、実にバカバカしい規制です。恋愛表現を容認したら、中国の少年少女は皆、恋愛バカになるとでも思っているのでしょう
劇場版 名探偵コナン ＃007 迷宮の十字路 予告
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