中村学園三陽中学バスケ部いじめ 民事訴訟で弁論

福岡市にある中村学園三陽中学校のバスケットボール部員だった1年生の男子生徒が、上級生らから暴行を受けた事件は加害者側が賠償などの求めに応じなかったため、損害賠償を求めて民事訴訟になっていると、昨年11月に当ブログで言及しました
その初弁論が福岡地裁であり、上級生らは請求の棄却を求め争う構えを示しています(賠償請求されているのはバスケ部の当時3年生だった生徒3人と、被害者と同じ当時1年生だった生徒1人です)


2023年9月に福岡市内の私立中学校で男子生徒が鎖で縛られるなどの暴行を受けたとして、上級生など4人に損害賠償を求めている裁判です。
14日の初弁論で男子生徒の父親は、「被害の大きさに向き合ってほしい」と意見を述べました。
訴状などによりますと、2023年9月、福岡市内の私立中学校のバスケットボール部に所属していた当時1年生の男子生徒は、体育館の控え室で上級生3人から鉄製の鎖で首や手足を縛られたうえ顔や体を殴られるなどしました。
男子生徒はPTSD=心的外傷後ストレス障害を発症し、上級生など4人に損害賠償を求める訴えを起こしています。
14日に行われた初弁論で、男子生徒の父親は「関与した少年たちに自分たちがしたことの重大さ、息子に与えた被害の大きさにしっかり向き合ってほしい」と意見を述べました。
被告の上級生らは、請求棄却を求めています。
(RKB毎日放送の記事から引用)


この裁判で学校側は賠償を請求されていません。おそらく学校側が解決金を支払い和解が成立しているものと思われます。被害を受けた生徒は別の学校に転向していますので、納付済の授業料の返還と見舞金プラスアルファが解決金として支払われたのでは?
ただ、4人の生徒らに対する請求金額は明かされておらず、なぜ4人の生徒側が解決金を支払って示談にしなかったのかは謎です
被害者側の賠償請求には十分理由があり、裁判所がまったく賠償を認めない判断を下すとは思えません。「自分たちはそんなに悪いことはしていない」と開き直っているのか、支払う金がないのか?
こうした損害賠償請求の場合、裁判所が独自に被害額を算定しますので、被害者側の請求金額よりも低い金額で決着する場合がほとんどです
それでも民事訴訟で勝訴し賠償を命じる判決が出る、というのは十分重みがあります
逆に言えば、敗訴した側にも判決が重くのしかかるわけで、4人の生徒はこの先も敗訴の重みを背負って生きることになります。敗訴という結果を目の当たりにしてから、「こんな結果になるなら最初から和解協議にしておけばよかった」と悔やんでも遅いのです

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