従業員に自殺強要 殺人罪や監禁罪で起訴
会社の同僚を脅し、東武東上線の踏切に立ち入らせた上で自殺であるかのように装って殺害した容疑で逮捕された4人について、東京地検はそれぞれ起訴しています
注目すべきは、踏切まで連れて行った島畑明仁容疑者と野崎俊太容疑者は監禁及び殺人罪で起訴となり、殺害現場に居合わせなかった社長の佐々木学容疑者と岩出篤哉容疑者は監禁罪でのみ起訴し、殺人罪については処分保留としているところです
昨年12月、東京都板橋区で、塗装工の高野修さん=当時(56)=が、踏切で自殺に見せかけられて殺害された事件で、東京地検は27日、高野さんへの殺人と監禁の罪で元同僚の島畑明仁容疑者(34)と野崎俊太容疑者(39)を、監禁罪で佐々木学容疑者(39)と岩出篤哉容疑者(30)を起訴した。佐々木・岩出両被告は殺人罪に関しては処分保留。
高野さんは佐々木被告が経営していた塗装会社「エムエー建装」に平成26年ごろから死亡の約2カ月前まで勤務。4被告から激しい暴行を伴ういじめを受けていた。
起訴状などによると、4被告は昨年12月2~3日にかけて、高野さんを板橋区内の自宅近くから車に乗せて監禁した上、島畑・野崎両被告は高野さんに埼玉県戸田市の笹目橋から荒川に飛び降りるよう迫り、拒否した高野さんを3日午前0時すぎ、板橋区の東武線踏切に立ち入らせて列車に衝突させて殺害したとしている。島畑・野崎両被告は現場まで高野さんを車で連れて行き、死亡当時もその場にいた。
(産経新聞の記事から引用)
警察・検察は当然、4人を殺人罪に問う気でしょうから、今後の捜査で佐々木被告と岩出被告が殺人について共謀したり計画していたかどうか、詰めるはずです。殺害現場に居合わせなくとも、この2人が島畑被告や野崎被告に殺害するよう指示していたとか、殺害を容認する言質を与えていたとなれば、共犯として殺人罪で追起訴するでしょう
逆に島畑被告や野崎被告は自分たちだけが殺人罪に問われるのは不満だと感じ、「佐々木社長から殺しても構わない」と指示を受けていたとか、「社長の承諾があった」などと申し立てるかもしれません
あるいは「社長からの命令で逆らえなかった」と言い出す展開になるやもしれません。佐々木被告は「殺害を指示したり、命令してはおらず、島畑と野崎が勝手にやったことだ」と言い張るのでしょう。4人が互いに罪をなすりつけ合う醜い裁判になると想像します
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