和光市保健福祉部長やりたい放題 着服・横領

埼玉県和光市の保健福祉部長だった東内京一受刑者は、市内の生活保護受給者から預かっていた金を勝手に引き出し、自身の借金返済や高級車の購入に充てていたとして逮捕、起訴され、2021年9月にさいたま地裁で懲役7年の判決を受け(求刑は懲役10年)、服役しています。当然、和光市からは懲戒免職処分を受けています
和光市は被害を受けた生活保護受給者にお金を返済するとともに、東内受刑者に対し市に弁済するよう請求しています
ただ、東内受刑者のやらかした不祥事はそれだけではなく、国から交付を受けた補助金事業(介護施設整備)が実態と異なっていたとして、国から補助金返還を求められる事態になっています。東内受刑者が補助金交付を受けるため、虚偽の説明をしていた結果です
和光市の福祉行政の推進役を長く務め、独裁的な立場を築いた結果、なのでしょう
生活保護費着服の裁判を報じた記事と、補助金詐取について報じた記事の2本を貼ります


和光市が生活保護受給者らから預かっていた金銭をだまし取ったなどとして、詐欺と業務上横領、窃盗の罪に問われた、元市企画部審議監東内京一被告(57)の判決公判が17日、さいたま地裁で開かれ、中桐圭一裁判長は懲役7年(求刑・懲役10年)を言い渡した。
中桐裁判長は判決理由で、「自力で財産を管理できない市民から不正な手段で現金を引き出した行為は重大」と説明。被害総額は約7978万円と高額な上に、だまし取った金を高額な買い物や高級車の購入、住宅・自動車ローンや消費者金融の返済などに充て、「福祉行政の責任者という立場を利用して、自己の利益を図った非常に悪質な犯行」と述べた。6年以上、多数回にわたり、預金の払い戻しを繰り返しており、常習性も認めた。
争点とされた生活保護受給者から計約748万円をだまし取ったとする起訴内容について、中桐裁判長は「地方自治法や和光市の会計規則で保管現金の管理責任者は部下の社会福祉課長であり、被告に管理権限がなかったことは明らか」と詐欺罪が成立すると認定。弁護側の「(被告には)部下から受領権限があり、適正に管理しようとする意思はあり、業務上横領罪が相当」という主張を退けた。
判決によると、東内被告は市の保健福祉部長兼福祉事務所長だった2012~18年、市が生活保護受給者から預かった現金をだまし取ったほか、認知症の夫婦から預かったキャッシュカードを使い、口座から多額の現金を引き出した。
(埼玉新聞の記事から引用)

埼玉県和光市の元幹部職員が、介護施設の整備費をめぐって市の職員らに虚偽の説明をしたため、国から受けていた交付金を返還せざるを得なくなったとして市が元幹部職員に賠償を求めた裁判で、さいたま地方裁判所は市の訴えを認め5500万円余りの支払いを命じました。
訴えによりますと和光市で保健福祉部長などを務めた元幹部職員東内京一被告(60)は、2009年度に行われた介護施設の整備の費用をめぐって市の職員らに虚偽の説明をしたため、国から受けていた交付金4500万円を返還せざるを得なくなったとして市が加算金などを含めて6100万円余りの賠償を求めていました。
12日の判決でさいたま地方裁判所の市川多美子裁判長は「整備費が国の交付金の対象にならないと分かったあとも市の職員らに虚偽の説明などをしていて、市に対する不法行為にあたる」などと指摘し、市の訴えを認めて元幹部職員に対し5500万円余りを支払うよう命じました。
判決について和光市は「今回の事件が個人によるものだという市の主張は認められた。一方、一部認められなかった主張もあるため判決内容を十分に精査して今後の対応を判断する」とコメントしています。
(NHKの記事から引用)


東内受刑者は生活保護費の着服分について、一部は和光市に返済したものの、大部分は未返済のままです。個人の資産の大部分はローン返済分などで金融会社がすでに差し押さえてしまったのでしょう
NHKの報じた補助金問題は今年の4月で、東内受刑者は新たに5500万円の支払いを裁判で命じされました。が、これもまた返済する能力はないのかもしれません
ただ、当ブログで繰り返し言及しているように、犯罪にかかる損害賠償請求はたとえ自己破産が認められたとしても返済義務は帳消しになりません。なので、東内受刑者が刑務所を出た後でも、約1億円ほどの返済義務を背負い続けることになります。が、結局は和光市による回収はできないままに終わるのかもしれません
長く保健福祉部の職に就いて、その専門家としてやりたい放題を許してきた結果がこれです。職場にお山の大将、ボスをつくってはいけない、との見本です
事件が発覚する前まで、東内受刑者は地域福祉事業推進の立役者として脚光を浴び、各地で講演に招かれるほど持て囃された人物だったのだとか
市の幹部(部長)クラスに起用する段階で、多額の借金など抱えていないか、身体検査を行う必要があったのでは?

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