中国で相次ぐ無差別殺人

11月11日の夜、中国南部広東省珠海市のスポーツ公園敷地内で、乗用車が暴走してジョギングをしていた市民など無差別にはね、死傷させる事件がありました。報道によれば35人が死亡し、43人が重軽傷を負ったとされます
これに続くように、11月16日には江蘇省無錫市の専門学校で無差別殺人事件が起き、死傷者が出ています


中国東部・江蘇省にある職業学校で、学生らが刃物で切りつけられる事件がありました。これまでに8人が死亡しています。
当局の発表によりますと、江蘇省無錫市で16日、職業学校の構内にいた学生らが刃物で次々と切りつけられました。
これまでに8人が死亡し、17人がけがをしましたが、在上海日本総領事館によりますと、被害者の中に日本人はいないということです。
警察はその場で21歳の男を拘束したと発表しました。
初期捜査の段階で、男は今年、この学校を卒業する予定でしたが、試験に合格できず卒業証書をもらえなかったことや、インターンシップの給料に不満があったなどと動機について話し、犯行を認めているということです。
中国では広東省珠海市でも11日夜、62歳の男が車で散歩していた人らを次々とはね、35人が死亡した事件があったばかりで、無差別に人を傷付ける事件が相次いでいます。
(テレビ朝日の記事から引用)


今年9月、中国南部・深圳市にある日本人学校の校門前で10歳の児童が暴漢に刺され死亡する事件があった際、中国外交部の報道官は、「このような事件は世界中で起きている(中国だけで特別に起きた事件ではない)」と発言しています
また、珠海市無差別殺人後、中国外交部の報道官は「外国人の犠牲者は出ていない」と指摘した上で、「中国政府はすべての在留外国人の安全を保証する」とも述べています。が、中国政府が個々の事案を未然に防ぐなど不可能であり、口だけの裏付けもない発言です
せいぜい、国内各所の監視カメラの台数を増やし、監視体制を強化するだけでしょう。習近平も「取り締まりの強化」を指示しています
国民が抱くさまざまな不満、不安を解消しようと努力するのではなく、ひたすら国民を監視し行動を規制する方向に走るのが、いかにも中国政府らしい発想です
中国共産党は科学的社会主義思想に基づき、理想的な社会建設に邁進していると説明するのですが、実態は監視カメラだらけの抑圧された社会を実現しているだけです
いかに監視カメラの数を増やそうとも、これから起こる無差別殺人を事前に食い止めるのは不可能です。監視カメラは人の心までは映してくれません。街を歩く人々を片っ端から職務質問し、荷物を調べ、身柄を拘束するのでしょうか?
中国では不動産バブルがはじけた影響で、企業活動が停滞し、大学生は就職難にあえいでいます。若者の就職口が減れば不満がたまり、どこかで爆発するものと予想されます。取り締まりの強化だけで解決などできません
2023年4月、中国の16─24歳の若者の失業率が初めて20%を超え、同年6月には過去最悪の21.3%に上昇しています。ところが中国政府は突然、統計算出方法を見直すためとして失業率の公表をやめてしまいました。不都合な数字は出さない、という中国政府のやり方がこれです。失業率を公表しなければ失業問題は存在しない、とでも言いたいのでしょうか

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