岡山女児殺害事件を考える 勝田受刑者と父親
デイリー新潮の記事を以前、引用しました。兵庫県警で捜査1課の刑事だった父親は勝田受刑者を甘やかしたゆえ、性犯罪を繰り返すに至ったとする内容です
しかし、記者は勝田受刑者の両親に直接取材しておらず、近隣の人から聞き集めた話をつなぎ合わせ、1本の記事に仕立てただけの杜撰な内容です
そして今度は、勝田受刑者の父親が体罰を含む厳しい躾(虐待と表現すべきかもしれません)を行っていた、とする記事を掲載しています
「元警官の父から半殺しの目に」「母親は異常行動を知っていた」 女児連続殺傷・勝田州彦容疑者を作った家庭環境
勝田容疑者の父親は兵庫県警の元警察官で、母親もまた元県警職員。10歳ほど離れた姉は早くに独立したといい、親元に住み続けた勝田容疑者は成人後、犯罪を重ねに重ねていった。09年にも姫路市で小学1年の女児の腹を殴り、懲役4年の実刑判決を受けている。
「15年に姫路で起こした事件の公判では、勝田の異常な行動が明らかになりました。中学校でいじめられた経験や両親の厳しいしつけが原因で、ナイフで自分の腹を刺したり彫刻刀で腕を切ったりと自傷行為を繰り返すようになったとのことで、出血する様子を見て興奮、快楽にふけっていたというのです」(全国紙社会部デスク)
父は「言うことを聞かないから半殺しにしたった」
公判では、高校卒業時に警察官の採用試験を受けて失敗したことや、実家を出てマンション暮らしをした時期があり、250万円のローンでワゴン車を購入していた事実など、勝田の身上が次々と明かされていったという。
先述の通り、家庭でのしつけが自傷行為、ひいては異常行動へとつながっていったわけだが、 元兵庫県警刑事の飛松五男氏は彼の父親についてこう明かす。
「勝田の父親は県警の先輩ですが、在職中に面識はありません。母親は私の在籍していた捜査1課の庶務係だったこともあります」
さらに、
「私は津山事件で勝田が逮捕された直後に実家を訪問し、両親と対面したことがあります。まず父親に、家庭で虐待をしていたのかと問うたところ、『(州彦が)言うことを聞かないから半殺しにしたった』と認めていました。一方、中学校で勝田は、暴力を振るわれたり机に落書きをされたりといったいじめを受けていたのですが、父親は放置していたというのです」
(以下、略)
勝田受刑者の父親も母親もすでに亡くなっているそうで、いまさら証言を得ることは不可能です
記事では問題視していないのですが、勝田受刑者がIQ70の限界級で(IQ69以下が知的障害者と認定される基準)ある事実を、警察官だった父親は頑として受け入れなかったのでしょう
小学校に入学する前の、就学前検診で簡易的な知能検査を実施しているはずで、その結果で知的障害を疑うレベルだと判明したのでは?
学校側から、「この子は普通学級では無理です」と言われても聞き入れず、「やればできるはずだ」と反発し、そのまま普通学級に通わせたものと思われます
その結果、小学生の頃から学校の授業にはついていけなかったと想像します。中学時代にいじめを受けたというのも、知的な能力に劣るところを揶揄され、からかいや蔑みの対象にされたのではないか、と
中学時代の水泳での活躍が認められ、高校はスポーツ推薦でした。が、学業不振が改まるはずはなく、高校の授業にはついていけなかったはずです。それでも兵庫県警の警察官採用試験を受けたのは、父親が強制したからでしょう
これはもう父親の愛情とかではなく、父親のエゴです
自分が望む息子であるよう強制し、反発したり悪さをすれば殴りつけるの繰り返しで、勝田受刑者の人格を歪めてしまったとも考えられます
(関連記事)
岡山女児殺害事件を考える 加古川女児殺害も自供
岡山女児殺害事件を考える 精神鑑定で語った事実
岡山女児殺害事件を考える 無期懲役判決
岡山女児殺害事件を考える 判決前に争点確認
岡山女児殺害事件を考える 無期懲役を求刑
岡山女児殺害事件を考える 勝田被告が公判で黙秘
岡山女児殺害事件を考える 自供内容は全部ウソと主張
岡山女児殺害事件を考える 自白のビデオ画像
岡山女児殺害事件を考える 手紙に「女の子の首を絞めた」
岡山女児殺害事件を考える 初公判で否認
岡山女児殺害事件を考える 初公判は10月6日
岡山少女殺害事件を考える 自供の真偽でモメる
岡山少女殺害事件を考える 父親は警察官
岡山少女殺害事件を考える 公判前争点整理でも全面否認
岡山女児殺害事件を考える 一転して殺害否認
岡山女児殺害事件を考える 14年間の捜査は?
岡山女児殺害事件を考える 未解決の女児殺害事件にも関与か
岡山女児殺害事件を考える 性犯罪防止プログラムは役に立たないか
岡山女児殺害事件を考える 岡山、兵庫県警で連携なし
岡山女児殺害事件を考える 勝田容疑者の異常性癖
岡山女児殺害事件を考える 14年目で犯人特定