大コケした最近の劇場版アニメ作品たち
日本で多くの劇場版アニメ作品、テレビ向けアニメ作品が作られています。中には国内での興行収入100億円を突破するようなヒット作も生まれます。他方で話題にもならず目にも触れる機会もなく、ひっそりと姿を消す劇場版アニメ作品もあります
今回はひっそりと姿を消した大コケ作品を取り上げます
劇場版アニメ作品の場合、小規模なスタジオによる作品の場合は興行収入2億円から3億円稼がないと赤字になるといわれます。スタジオ・ジブリの作品なら制作費だけで20億円~30億円を超えるといわれており、宣伝費その他も併せると40億円以上は稼がないと赤字でしょう(あくまで国内での収支を考えた場合です)
ただ、最近ではNetflixのようにインターネットでの配信を行う事業者が制作費を投じて作品作りを行っており、そのためか制作本数が増加傾向にあるのだそうです
あれこれ言うより、まずは大コケした作品を取り上げた動画を御覧ください
【借金2億円】爆死してしまったアニメ映画興行収入ワーストランキング
以上、動画で紹介されているのが12作品です
バブル
トラペジウム
ぼくらの7日間戦争
グッバイ、ドングリーズ
神在月のこども
100日間生きたワニ
HUMANLOST
ぼくらのよあけ
君は彼方
巨蟲列島
好きでも嫌いなあまのじゃく
永遠の831
紹介された作品のうち、知っている作品はいくつあったでしょうか?
自分が記憶しているのは、「バブル」、「ぼくらの7日間戦争」と「100日間生きたワニ」の3本だけで、関連の報道やネット広告を目にはしていますが作品そのものは見ていません。「バブル」は以前、当ブログでも取り上げた作品ですが、低評価しかできない作品でした
今の日本のアニメーターたちにとって、小規模なスタジオでコツコツとアニメ作品を作り、大ヒットを生み出して名を馳せた新海誠が目標であり、憧れなのでしょう。ゆえに、「新海誠」風の作品を作ればウケると考え、模倣に走って大コケするパターンが生じているものと考えられます
地球規模の危機が到来し、それに立ち向かう少年少女というボーイ・ミーツ・ガールを縦軸に物語が展開するという、新海誠作品の基軸を踏襲したところで、傑作が出来上がったりはしません
特に、視聴者となるのは世界でもっともアニメーションにうるさい日本のファンですから、辛辣な意見が飛び交うのは予想される事態です。「二番煎じ」とか「既視感漂う作品」などの評判が広がれば、わざわざ映画館に足を運ぶ気になれません。よほどのマニアなら「あれを観た」とB級作品コレクターを自慢するため出向くのでしょうが
なお、海外で評判の高いアニメーション作品としては、「NARUTO」や「DRAGON BALL」のような痛快アクション物が知られているわけですが、学園ラブコメが意外と人気を集めていたります。学校で異性の同級生とイチャイチャ展開というのは、洋の東西を問わず若い人たちには気になるのでしょう
京都アニメーションによる一連の部活・青春物とか、最近の作品では「負けヒロインが多すぎる」、「時々ボソッとロシア語でデレる隣のアーリャさん」が話題になっていると聞き、なかなか面白いと思いました
学園ラブコメのアニメというのは、日本が圧倒的にシェアを確保しているジャンルでしょう。中国は「少年少女の恋愛を描くなど不道徳だ」と決めつけ、科学的社会主義で理想社会建設を目指す国ですから学園ラブコメなどご法度です。韓国アニメはあれなので、視聴者を惹きつけるようなラブコメを描くのは無理かな、と思います。アメリカはディズニーのファミリー路線か、アメコミの痛快アクション路線であり、学園ラブコメという発想がそもそもありません
なので、新海監督を模倣するのではなく、学園ラブコメで新境地を拓いたならイケる…かもしれないと考えます
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