久留米妻殺害遺棄事件 殺害を否認し自殺と主張

福岡県久留米市で妻の遺体を自宅マンションに放置したとして死体遺棄罪で逮捕された渡邉司被告は、その後、妻を殺害した疑いでも逮捕され、起訴されました
初公判で渡邉被告は死体を遺棄したことは認めたものの、妻は自殺であり自分は殺害していないと起訴内容を否認しています
妻が死亡した後、渡邉被告が妻の勤務先に電話をし「体調不良で休む」と伝え、その後は「妻は精神的に体調悪い」とか、「辞職したいと言っている」、「本人は直接電話に出れない」など、何度も嘘を重ねる不審な行動が次々と明らかにされています。妻が自殺したのであれば、その時点で届出をすれば済んだものを、なぜ隠蔽する必要があったのか納得できるような説明がないまま公判が進行しています


福岡県久留米市で去年9月、小学校教師の妻を殺害し、自宅に遺体を放置した罪に問われている夫に対する裁判員裁判で、夫は「(妻は)自殺したと思っている」と主張しました。
◆渡邉被告(廷内取材による)
「人として許されることではなかったことはわかっています。(嗚咽)お詫びをしたいです。申し訳ありませんでした」
法廷で涙を流しながら遺体の遺棄について遺族に謝罪の言葉を口にしたのは、殺人と死体遺棄の罪に問われている渡邉司被告(42)です。
起訴状によりますと、渡邉被告は去年9月、当時暮らしていた久留米市内のマンションで、妻の彩さん(当時35)の首を圧迫して殺害した上、遺体を約1カ月にわたり放置した罪に問われています。
これまでの裁判で、渡邉被告側は、彩さんの遺体の遺棄については認めたものの、殺害については「彩さんが自殺した可能性を否定できない」として無罪を主張していました。
2日、福岡地裁で開かれた被告人質問で、渡邉被告は妻・彩さんに対する複雑な感情を語りました。
<被告人質問>
◆検察側「自殺と思っている?」
◆被告「そう思っています」
◆検察側「遺体への蘇生措置はしなかったのですか?」
◆被告「顔をパチパチ叩いたと思います。髪を引っ張ったり体をゆすったりしたのは怒りだったと思います」
「長い間さんざん振り回して勝手に死んで逃げやがって妻の自分勝手さに怒っていたと思います」
判決は10月21日に言い渡される予定です。
(テレビ西日本の記事から引用)


検察は殺人及び遺体遺棄で渡邉被告に懲役18年を求刑しています
妻の遺書はなく、衝動的に自殺した…という可能性も考えられません。遺体は腐敗が進んでおり、喉の骨が折れていたところから、渡邉被告が絞殺したと推測されます
渡邉被告は「妻は自殺だった」と繰り返すばかりで、なぜ自殺したのか、その原因や背景を十分に説明できないままであり、単に遺体遺棄を認めただけです
いくつかの報道を読み合わせると、妻の彩さんが家庭では主導権を握っていたようです。が、渡邉被告は「子育ても自分に押し付けた」と語ったおり、まるで自分が被害者だとの言い分です。子育ては妻の仕事、とでも思っているのでしょうか?
妻が教員としてフルタイムで働いている以上、夫もより積極的に子育てを担う必要がありますし、それを「負担」だとか「押し付けられた」と言い張るのもどうか、と感じます
また、マンションの購入を巡って夫婦間でもめた、という話もあるのだとか。もちろん、夫婦喧嘩があったから殺害、という単純な事件ではなく、渡邉被告が鬱憤をつのらせ、敵意を抱き、さらには殺意にまで発展するだけの理由があったと推測されます。
ただし、渡邉被告が何を語ろうとも渡邉被告の言い分でしかなく、殺害された妻の言い分は誰も代弁してくれません
先に取り上げたメタノールで妻を殺害した事件でも、被告として法廷に立っている夫はしきりに「自殺だ」と主張するだけです。そちらも遺書に該当するものはなく、夫の言い分だけです

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