札幌小学生いじめ事件 学校対応のまずさ
こどもに何かあれば最初に思い浮かぶのは「学校に相談する」という選択肢でしょう。しかし、すべての事態に学校側が適切に対処してくれるとは限りません。当ブログで何度も書いているように、学校は「犯罪」に類する事態でも「学校内での指導」にとどめようとする傾向が顕著で、その結果事態をより悪化させる例も少なくありません
まずは警察か、児童相談所に通告するのも選択肢として頭に置いておく必要があります
札幌市で小学3年生の男児が中学生から性器を触るよう強要される事態があり、保護者が小学校に相談したものの対処が不適切だった、と報じられています
3年前、札幌市で当時小学3年の男子児童が、中学生の男子生徒から性被害を受けて不登校になったとして、札幌市教委が「いじめ重大事態」と認定したことがわかりました。
関係者などによりますと、2021年5月、札幌市内の小学校に通う当時小学3年の男子児童が、同じスポーツ少年団に所属していた中学1年の男子生徒から、公園で複数回性的な被害を受けました。
その後、加害生徒は家庭裁判所に送致され処分を受けましたが、男子児童は不登校となりました。
男子児童の母親は、当時学校や少年団に情報提供を行いましたが、小学校は組織的な対応を行なわなかったということです。
事件からおよそ10か月後に母親が札幌市教育委員会にいじめ重大事態の調査を要望したことで、第三者委員会による調査が開始され、今年6月にいじめと認定されました。
札幌市教委が近く公表する報告書には、「対応や支援が教頭のみの判断で行われており、関係者間に情報が共有がなされていないことなど、情報管理がずさんであり、適切な対応とは言い難い」と指摘しているということです。
札幌市教委は会見を開き、調査結果を報告する予定です。
(北海道放送の記事から引用)
いくつかの報道を読み合わせたのですが、詳細がいまいち判りません。こどもが絡んだ事件だけに、詳細な報道は避けているのでしょう
上記の記事から読み取れるのは、小学校側は教頭が窓口になったものの具体的な対処はせず放置していたのかもしれません(せいぜい、中学生の通う学校に電話で連絡を入れ、「そちらで指導してくれ」と依頼した程度なのでは)
問題はこの事態を犯罪だと認識できなかったところです。学校での指導の範疇を超えた性犯罪なのですから、教頭は警察または児童相談所に通報する必要がありました
小学校が何ら具体的な対処をしなかったため、男児は怯えていたのかもしれませんし、繰り返し被害に遭っていたのかもしれません。教頭はそうした事態を何ら思い描けなかったのでしょう
第三者委員会の設置はともかくとして、教育現場の対応能力を高めていなかいと同じような失態は繰り返されます
札幌市教育委員会が「いじめ重大事態」に認定したと記事に書かれています。が、これはいじめではなく性犯罪です
学校関係者も教育委員会も、「犯罪は学校指導の範囲外にある」と認識し、適切に対応するよう改めてもらいたいものです。これは保護者も同じです
上記の記事からだけでは不明ですが、加害者である生徒は家庭裁判所で保護観察処分を受けたものと推察します。ただ、中学生の段階で小学生男児に性行為を強いるというのはひっかかるわけで、お説教だけで済ませる問題ではないと考えます。近い将来、性犯罪を繰り返さないようにするためにも心療内科など受診させるべきでしょう
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