愛知県警元巡査長 女児5人へのわいせつで懲役15年

愛知県警の機動隊に勤務する井上陽(のぼる)元巡査長が性犯罪を繰り返したとして逮捕・起訴されていた裁判で、名古屋地裁は懲役15年の判決を言い渡しています(求刑は懲役18年)
この事件は断片的に報道されていたのですが、全体像が把握できないため当ブログではこれまで取り上げないままでした
性犯罪事件ですから、詳細な記事を書くのは手控えられたのでしょう
井上被告は8歳から13歳までの女児にわいせつ行為をした他、20歳の女性に援助交際を持ちかけて呼び出した上、警察官の名刺をだして脅し強制性交した容疑です。「性交に応じなければ捜査を行い親や学校に知らせる」と、警察官の立場を利用した犯行でした
これだけ犯行を繰り返せば懲役15年は当然です
公判の模様を伝える記事と判決を報じた記事の2本を貼ります


複数の女性に対して乱暴するなどした罪に問われている愛知県警の元警察官の男が、17日の裁判で起訴内容の一部を否認しました。
愛知県警警備部機動隊の巡査長だった井上陽被告(29)は去年4月、名古屋市内の駐車場に停めた車の中で、当時20歳の女性を乱暴しPTSDを発症させた罪などに問われています。
井上被告は20歳の女性に対する事件で当初、強制性交等の罪で起訴されていましたが、17日の裁判では、より量刑が重い強制性交等致傷の罪に訴因変更されました。
弁護側は立件された4つの事件のうちの1つについて「性行為をする意図はなかった」などと主張し、起訴内容の一部を否認しました。
検察側は冒頭陳述で「女性に警察官の名刺を見せて脅していた」などと犯行の悪質性を指摘しました。
(東海テレビの記事から引用)

20代女性に乱暴した上、複数の女児にわいせつな行為をしたとして、強制性交致傷などの罪に問われた愛知県警の元巡査長、井上陽被告(29)の裁判員裁判で、名古屋地裁は27日、「警察官であることや知識を悪用し、厳しい非難に値する」として懲役15年(求刑懲役18年)の判決を言い渡した。
吉田智宏裁判長は判決理由で「児童の性的知識の不十分さなどにつけ込んでおり、卑劣だ」と指弾。交流サイト(SNS)を通じ金銭を支払う約束をして会うという女性の後ろめたさや親に知られたくない弱みを利用しており、悪質性は高いとした。
判決によると、令和3年5~7月に当時8~13歳の女児5人にわいせつな行為をするなどし、5年4月には、名古屋市内に止めた車の中で女性に警察官だと告げて「性交に応じなければ捜査を行う」などと脅して乱暴。心的外傷後ストレス障害(PTSD)を負わせた。
(産経新聞の記事から引用)


弁護人は、「仕事上のストレスによって犯行に至ったもの」と情状を訴えたようですが、被害を受けた側にはたまったものではありません
警察官の身分を隠して犯行に至った場合と、警察官だと名乗った上で「言うことをきけ」と恫喝し犯行に及ぶのでは、後者のほうが悪質と判断し刑罰を重くするのは妥当な判断でしょう
井上被告は「そんなの、おかしいだろ」と言いたいのかもしれません。が、警察官であれば性犯罪で検挙されればどうなるか、知らなかったとは考えられませんし、警察官が職務のフリをして犯行に至ればどうなるか教育を受けていたはずです
井上被告は初の服役となるためA級の分類で、三重刑務所辺りで服役するのかなと予想されます。しかし、愛知県警に逮捕された受刑者が三重刑務所には多く収監されていますので、少し離れた場所のA級施設に収監されるのかもしれません。井上被告は機動隊所属で、刑事のように犯罪者摘発の職務についていたわけではありませんが、刑務所受刑者にとっては機動隊も刑事も警察官であることに変わりなく、好印象を抱いたりはしません

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