菊川市の家族3人殺害 片山容疑者を鑑定留置
今年7月静岡県菊川市に住む自分の祖父母ら3人を殺害して逃走、その後逮捕されていた片山宏一容疑者について、静岡地裁浜松支部は鑑定留置の認めた、と報道されています
通常、鑑定留置は3か月ほどですが、片山容疑者については来年1月までの4か月の留置期間となっています。それだけ、精神障害を疑わせるような言動があったのでしょうか?
片山容疑者は元自衛隊員です。入隊時に医学面での診断を受けているはずで、精神障害と認められる症状はその時点ではなかったと思われます
静岡県菊川市の住宅で80代の夫婦と娘の3人が刃物で刺されて死亡した事件で、逮捕された27歳の孫について刑事責任能力を調べるための「鑑定留置」が20日から始まりました。
医師による精神鑑定が行われ、検察はその結果などを踏まえて起訴するかどうか判断するものとみられます。
ことし7月、菊川市の住宅で澁谷昭一さん(87)と妻の育子さん(81)、それに、次女の留美子さん(52)の3人が、刃物で刺されるなどして死亡しました。
警察は、澁谷さんの孫で、現場から逃走していた川崎市の片山宏一容疑者(27)を鳥取市内で確保し、これまで、3人に対する殺人容疑で逮捕していました。
この事件で、静岡地方検察庁浜松支部は片山容疑者の当時の刑事責任能力を調べるため、「鑑定留置」を裁判所に請求し、認められたことから、20日から「鑑定留置」が始まりました。
期間は来年1月までの約4か月間の予定で、検察は専門家による精神鑑定などの結果を踏まえて起訴するかどうか判断するものとみられます。
(NHKの記事から引用)
おそらく浜松医科大学の大学病院に入院させた形で、鑑定医の診断を受けるのでしょう
鑑定留置となった際、精神鑑定が実施されるものの医師が直接問診するのは1~2回だったりします。「こんなやり方で精神鑑定などできるのか」と批判する人もいます。が、医師の問診以外にも臨床心理士による各種心理検査も行われますし、日常の生活を観察するのも重要な鑑定手段です。刑罰を免れようとして、精神障害のフリをする被疑者もいたりします。しかし、24時間、精神障害のフリを続けるのは難しく、ベテランの看護師なら詐病だと見抜いてしまいます
経験を積むと、精神障害を抱えた人の行動と健常者の行動の違いが察知できるようになり、素人がいくら病気のフリをしてもバレます
片山容疑者が精神障害のフリをしているのかどうかはともかく、刃物で3人を殺害しておきながら平然としているのであれば、やはり「どこかおかしいのではないか?」と警察官なら感じるはずです
このほかにも、取り調べの際に質問と答えが噛み合わないとか、繰り返し同じ話ばかりするとか、時系列が入り乱れ記憶の混乱が著しいとか、警察官が違和感を憶える点はいくつもあります。もっと直接的には、「3人を殺すよう、天の声が命じた」などと供述していたのかもしれません
いずれにせよ、3人殺害で死刑が求刑されるケースですから、起訴前に刑事責任能力に問題はないか、検察は念を入れておきたいのでしょう
別の報道では、事件前に片山容疑者が1人で暮らしていた川崎市内のマンションの部屋は、ピザの空き箱などが散乱したゴミ屋敷状態だった、と伝えています。自分の身だしなみや身の回りに気遣うことができなくなる、というのは統合失調症の特徴の1つです。が、それをもって直ちに統合失調症だと決めつけるわけにはいきません
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