ウェブトーン「黒の月: 月の祭壇」が日本でアニメ化

韓国のウェブトーン作品「黒の月:月の祭壇」が日本のアニメーション制作会社アニプレックスにより、アニメ化されると報じられています
K-POPの男性アイドルグループを作中のキャラクターに起用しているとかで、全世界で1億9000万ビューとなるヒット作品だそうです
この1億9000万ビューという数字も、その9割は無償で読んでいるがゆえ…の数字ではないかと勘ぐりたくなります
あるいはK-POPアイドルのファンが必死にアクセスを繰り返し、ページビューを増やしているとか
なので、ページビュー(閲覧数)が多いからといって、その作品の独創性、キャラクターデザイン、物語性、構成が優れている証拠にはなりません


『黒の月: 月の祭壇』はウェブトゥーン1.9億ビュー記録からアニメ化まで・・・K-POPを基盤とするスーパーIPのパワーを証明
HYBEコメント「HYBEの “ストーリーIP”の価値を世界に示す機会であり、その無限の拡大可能性を証明するもの」
9月16日にアニプレックスが開催した「Aniplex Online Fest 2024」にて『黒の月: 月の祭壇』が「DARK MOON -黒の月: 月の祭壇-Original By DARK MOON : THE BLOOD ALTAR WITH ENHYPEN-」としてアニメーション化されることが発表されました。
『黒の月: 月の祭壇』は、HYBEが手掛けるストーリーIP「HYBEオリジナルストーリー」の一つで、グローバルグループENHYPENとコラボレーションした作品です。全世界で1億9,000万ビューを誇る人気ウェブトゥーンであり、HYBEが直接企画・開発したストーリーIPがアニメーション化されるのは今回が初めてとなります。
アニプレックスは日本のアニメ企画・製作会社であり、同社が毎年開催する「Aniplex Online Fest」ではアニメ関連の最新ニュースや情報、新作が発表され、アニメファンの注目を集めるイベントとなっています。
(中略)
アニプレックスは「K-POPアーティストと連動したストーリーIPであり、エキサイティングな展開、多彩なキャラクターの組み合わせが優れた『黒の月: 月の祭壇』をアニメで製作することによって、アニプレックスが手掛けてきた既存の作品よりさらに多様な視聴者層に作品を届けることができると期待している」とし、「韓国のウェブトゥーンとHYBE MUSIC GROUPアーティスト、そして日本のアニメを組み合わせた、新しいエンターテイメントの誕生ともいえる今回のコラボレーションは、アニプレックスにとっても挑戦の領域であり、おもしろい試みとなるでしょう」とコメントしています。
(Aera.dotの記事から引用)


これまでにも人気ウェブトーンのアニメ化は幾度もありますが、作品として高評価を得たものはありません。単に韓国メディアが「世界中で大ヒット」と煽っていただけで、実際は話題にすらなりませんでした
以前にも当ブログで取り上げたウェブトーンを原作としアニメ化された「神の塔」の場合、オンラインゲーム化されたものの不人気で利用者が集まらず、既にゲーム配信を終えています。本当に人気作品であったのならば、こんな結果になりません
あれこれ前置きするより、まずは公式PVを御覧ください。ただ、これは2年前に公開されたウェブトーンのPVであり、アニメ化された場合はキャラクターデザインが変更されているのかもしれません
それでもこのPVを見れば、「ああ、こんな作品世界ね。どこかで見たような話だわ」と思うでしょう

【ENHYPEN】『黒の月: 月の祭壇』公式PV

「花より男子」の世界に「BLOOD+」のような吸血鬼モノのストーリーを混ぜ込んだ風に映り、既視感ありありです。選ばれた者だけが通う閉鎖された学園環境とか、テンプレで構成しているのでしょう
それが悪いとは言いませんが、既存の作品を上回る面白さ、独自の醍醐味、凄みがなければ二番煎じで終わってしまいそうです
そもそも深夜時間帯にアニメを視聴しているのはK-POPファンだけでなく、圧倒的多数のコアなアニメファンです。コアなアニメファンというのは「ENHYPEN」なるK-POPグループに興味も感心もなく、単に作品の面白さだけで判断します。「1話、2話視聴したところで、「こりゃダメだわ」と見限られてしまう可能性があり、同時期公開作品の中で生き残るのは大変です

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