「ABCクッキングスタジオ」中国から撤退 返金問題炎上

自分はまったく知らなかったのですが、「ABCクッキングスタジオ」という全国展開の料理教室があり、シンガポールや中国でも教室を設けていたのだそうです
しかし、中国国内の教室が唐突に一斉閉鎖となり、現地では利用者の不満が爆発していると報じられています
現地スタッフへの給与も未払いで、前払いしているレッスン料の返金も滞っているとの話です
上海の「ABCクッキングスタジオ」に通う女性は前払いしたレッスン料の残りがまだ1200元あるのに、返金されるのは241元だけと通知を受けたのだとか。会社側の代理人である弁護士からは、「日本やマレーシアの教室で残りのレッスンを受講する代替案」が告げられたといい、「誰がわざわざ海外まで受講に行くのか」と不満を述べています。事業中止の事前のアナウンスがなく、受講者に連絡もしないまま閉鎖したのは大失態でしょう。現地でのトラブル(前払いしたレッスン料を返せ、と押しかけられるのを嫌ったのか?)を懸念したためとも推測されます
閉鎖直前まで新規受講生を募集していたのですから、不満が出るのは当然です


ABCクッキングスタジオが、中国で展開している全12店舗を一斉閉店し、清算手続きに入ったことが物議を醸している。会費や授業料等、高額な費用を納めていた会員たちからは返金を求める声が噴出している。同スタジオは返金に応じる姿勢を見せているが、全額が返金されるかは不透明なうえ、清算発表の前日まで会員を募集していたことなどから、企業倫理を問う声も多い。
会員たちからは、SNS上を中心に会費の返還を求める声が噴出。なかには数十万円に上る授業料を支払った人もいると報じられている。突然の閉鎖に困惑する客がいるのは推測に難くないが、問題は清算発表の直前まで会員を募集していたことだ。一部の店舗では清算手続きに入った7月31日まで募集を行っていたとみられている。
ABCは公式声明で、「経済環境の変化により営業継続が困難になった」ことが要因と説明し、中国からの撤退に理解を求めているが、あまりにも不誠実な姿勢に批判の声が相次いでいる。
返金を求める声が相次いでいるが、ABCは会員に対して、専用のQRコードを通じて返金申請を行うよう呼びかけている。とはいえ、専門家たちは、全額の返還は難しいとの見方を示している。実際に、会員が「会社側弁護士から全額返金はおそらく難しいと言われた」と明かしているとも報じられている。
また、ABCは日本国内でおよそ100店舗を展開しているが、国内店舗には影響がないとみられる。とはいえ、事前説明もせずに突然の店舗閉鎖や、清算する直前まで会員募集を行っていたことなど、同社に対する見方は厳しくなることも予想される。誠意ある対応と、全世界の会員に向けた説明が欠かせないのではないだろうか。
(ビジネスジャーナルの記事から引用)


上記の記事を読んでも、なぜ前納したレッスン料の全額返済が不可能なのか、理解できません。現地法人に返済するだけの現金がないのであれば、日本から送金してでも精算すべきでだと、言いたい人もいるでしょう
しかし、自分が以前に聞き齧った知識では、中国政府は100%外国資本による法人設置を認めておらず、トヨタやホンダといえども現地企業と合弁で事業会社を設立し、生産を行っています。なので、「ABCクッキングスタジオ」が中国に設立した現地法人も中国企業との合弁会社で、出資した中国企業の経営破綻が事業撤退の原因ではないか、と推測します。日本の「ABCクッキングスタジオ」は料理教室運営のノウハウと看板は提供しているものの、現地での経営は中国企業側が主体だったのでしょう
中国では不動産バブルがはじけ不況に陥っているため、企業の経営破綻が相次いでいます。ゆえに、今回の事態をすべて日本の「ABCキックングスタジオ」のせいだ、とするのは控えるべきでしょう
ただ、経営実態を知らない現地の中国人は、「ABCクッキングスタジオ」=日本企業と認識しており、上記のような批判が起きているものと思われます
中国での不動産バブル崩壊や日本企業関係者を狙い撃ちしてスパイ容疑で逮捕するなど、中国でのビジネスは問題だらけであり、撤退する日本企業が相次いでいるのが実際です
さて、日本では32都道府県で約100箇所の「ABCクッキングスタジオ」が展開しています
日本国内での経営状態がどうなのか、不明です(経営不安説を垂れ流す意図はありません)
ただ、スタッフとして就労していた元従業員の報告としては、新規会員の受け付けから食材の発注、管理、レッスンに使う食材の下ごしらえ、レッスン後の片付けまでスタッフの業務とされ、かなり業務量が多いのが実態だそうです
食材の下ごしらえから始めていたらレッスンが所定時間内に終わらないため、あらかじめ下ごしらえした食材を使うのでしょう(まあ、3分間クッキングみたいなものです)
料理初心者にとって、野菜や魚の下ごしらえこそが一番重要なのですが
今ではYoutubeにさまざまな料理人、料理研究家が動画をアップし、ノウハウを提供していますので、料理を始める方には大いに参考になると思います

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