メタノールで妻殺害 吉田佳右被告とは
製薬会社「第一三共」の元社員、吉田佳右被告が妻にメタノールを飲ませ、殺害した事件の初公判については昨日、当ブログで取り上げました
その後、補足すべき情報がいくつかありましたので取り上げます
吉田被告は国立大学を出て「第一三共」の入社し、新薬開発の業務に取り組んでいました。妻も同じく「第一三共」に勤務する研究員で、社会恋愛だったのでしょう
その後、吉田被告は会社に籍を置いたまま千葉大学大学院に学んで博士号を取得し、さらにアメリカの大学にも留学しています。順調に出世街道を歩んでいたのでしょう
他方、妻の方は結婚後に「第一三共」を退職し、何度か転職したようです
東京都大田区で2022年、メタノールを使って妻を中毒死させたとして、殺人罪に問われた製薬大手「第一三共」元社員、吉田佳右被告(42)の裁判員裁判の初公判が2日、東京地裁(坂田威一郎裁判長)であった。吉田被告は「全て間違っています」と述べ、無罪を主張した。
公判は10月11日の結審まで計14回開かれ、判決は同30日の見通し。
吉田被告は罪状認否で「妻に殺意を抱いたことも、メタノールを摂取させたこともない」と訴え、弁護人は「妻が亡くなったのは自分で摂取したからだ」と述べた。
検察側は冒頭陳述で、吉田被告は当時、第一三共の副主任研究員として実験でメタノールを扱うことがあったと説明。妻の死亡前に自身の研究室に2リットル分を持ち込んでいたほか、妻が普段飲んでいた焼酎パックにメタノール由来の白濁痕があり、「被告が摂取させたことは明らかだ」とした。
互いの性格に不満を抱くなど夫婦関係は悪化しており、被告には殺害する動機があったとも指摘。第三者の関与は考えにくい上、幼い一人息子の存在や妻に自殺をうかがわせる言動や動機がなかったことから自殺を否定した。
弁護側は、妻が死亡前に自室で嘔吐していたが、被告は二日酔いだと思ったと主張。焼酎パックの痕跡もメタノールが原因とは特定できないとした。
(時事通信の記事から引用)
吉田被告の女性関係が原因で夫婦関係は崩壊しており、家庭内別居状態だったとされます。離婚の協議はしていなかったのでしょうか?
事件時の吉田被告の行動は、妻がメタノールによる急性中毒で嘔吐したり、もがき苦しむところを放置していたと推測されます。吉田被告は「二日酔いだと思った」ととぼけていますが、実際は妻がもがき苦しんだ末に息が絶えたのを見計らって救急車の出動を要請したものと考えられます
こうした殺害方法は吉田被告なりに完全犯罪を狙ったものなのかもしれません。が、あまりに不自然です
焼酎のパックにメタノールを入れ、これを飲んで自殺を図る人などいないでしょう。妻も医薬品研究に携わっていた人物ですから、メタノールによる中毒が苦痛を伴うものと知っていたはずですし、自殺するなら別の手段を選ぶはずです(自殺する動機は確認されていませんし、遺書も見つかっていません)
ただ、ヤフーニュースのコメント欄には、「こんな頭の良い人が殺人などするはずがない」とか、「メタノールが家になかった、というところに奥さんの自殺ではないか、と思う。無罪の可能性も大きい中、マスコミの記事の書き方が及ぼす影響が心配だ。犯行が立証されてもいないのに、どうしてこのような書き方が出来るのか?」などなどの意見が寄せられています
それぞれ意見を述べるのは自由ですが、よくよく考えた上で意見を述べた方がよいと思います
「メタノールが自宅から発見されない=自殺」とか、どんな理屈なのかと言いたくなります
「メタノールが自宅から発見されない=自殺」とか、どんな理屈なのかと言いたくなります
さて、公判では吉田被告側も妻が自殺した可能性をどこまで主張できるのか(立証できるのか)が重要になってきます。単に無罪を主張するだけでなく、潔白であることを積極的にアピールしないと不利になってしまいます。が、潔白の証明は相当に困難です
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