川越ネットカフェ人質事件 控訴審も懲役17年
2022年年6月、埼玉県川越市のインターネットカフェで女性従業員を人質に立てこもり、首を絞めるなどして逮捕監禁致傷罪に問われていた長久保浩二被告(44)は1審で懲役17年の刑を言い渡されたのですが、これを不服として控訴していました
弁護人は長久保被告が反社会的パーソナリティ障害(人格障害)の可能性があり、それを考慮して懲役11年が相当だと主張しています
2審の東京高裁は8月16日、被告の控訴を棄却し、懲役16年の1審判決を支持しています
埼玉県川越市で2022年6月、インターネットカフェに立てこもり、人質の女性店員を負傷させたとして、逮捕監禁致傷などの罪に問われた長久保浩二被告(44)の控訴審で東京高裁(島田一裁判長)は16日、懲役17年とした一審判決を支持し、被告側の控訴を棄却した。弁護側は量刑が不当と主張し、検察側は控訴棄却を求めていた。
裁判員裁判で審理された一審さいたま地裁判決は、わいせつ目的で5時間余り店員を監禁し、首を絞めて脅すなどしており「卑劣で悪質」と指摘。被告には人格障害があったとする弁護側の主張を退け、事件への影響を否定した。
(東京新聞の記事から引用)
ちなみに監禁の被害に遭った女性従業員は1審で意見陳述書を提出しており、長久保被告に「一生刑務所に入れておいてください」と述べ、弁護人は懲役25年にすべしと意見しています
被害者は長久保被告に監禁され、不快感しかなかったものと推測します
前回、当ブログで長久保被告について言及した際、彼が2012年11月に愛知県内の信用金庫支店で人質立てこもり事件を起こした件にも触れました。長久保被告の要求は当時の野田首相の退陣であり、政治的な主張を掲げて事件を起こし、注目されるのが狙いだったと考えられます
つまり長久保被告は何やら政治思想的な背景を持ち、社会変革を志す闘士を気取っていたのでしょう。しかし、中身がからっぽであったのは否めません
「立てこもり事件を繰り返す男の孤独」という記事
長久保被告について書かれた記事では、「刑務所から出所した人間を社会がどう受け入れるかが問題だ」と指摘されていたのですが、自分は「長久保被告こそ社会をどう受け入れるかが問題だ」と指揮しました。上手く行かないからと、何でもかんでも社会のせいにするのは大間違いだからです
実際に長久保被告に面接をしたり各種心理検査を実施したわけではありませんので、反社会的パーソナリティ障害かどうかは判断できません。しかし、これを反社会的パーソナリティ障害だとするなら、犯罪者の大半が反社会的パーソナリティ障害になってしまうのでは
パーソナリティ障害とは人格障害であり、いわゆるサイコパスです(日本ではサイコパスを人格障害の定義だと理解せず、猟奇的殺人犯がサイコパスと定義されると思い込んでいる人がほとんどですが)
ただ、懲役17年というのは十分に重い刑罰です。殺人事件でも懲役15年という判決があったりしますので、人質監禁で懲役17年の刑を食らうとか、長久保被告にとって予想外だったのでしょう
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