上新電機元社員　女子高生強姦で懲役５年判決: 夾竹桃日記

2024年08月10日

上新電機元社員　女子高生強姦で懲役５年判決

事件を考える

上新電機元社員の大石哲也容疑者（５６）は朝の通勤・通学時間帯に電車内で見かけた女子高生を駅のトイレに連れ込み、強姦したとして起訴されていました。検察は大石被告に懲役５年を求刑しています

被害者に何ら落ち度のない事件であり、出勤前に強姦を企てるという異常な犯行です

京都地裁は８月６日、大石被告に求刑通り懲役５年を言い渡しています

ライターの小川たまか氏の記事から一部を引用させてもらいます

通学中の高校生を駅構内の多目的トイレに連れ込み性暴力を行ったとして不同意性交等罪で起訴された元会社員・大石哲也被告に対して8月6日、京都地方裁判所（増田啓祐裁判長）は求刑通り懲役5年の実刑判決を言い渡した。

大石被告は昨年12月13日の午前8時過ぎ、それ以前に2回痴漢行為を行った高校生が電車内にいるのを見つけ、犯行に及んだ。

裁判長は「ひとめで学生とわかる被害者に近づき、それ以前に痴漢をして抵抗されなかったのをいいことに、被害者の性的自由を著しく蹂躙した」「被害者はなんの落ち度もなくただ電車に乗っていただけであり、被害者やその両親の厳しい処罰感情は当然」とし、大石被告が逮捕当初から犯行を認め反省を示していることや、100万円の支払いを申し出たこと（被害者は受け取りを拒否）、実姉が更生の協力を申し出ていることを考慮したとしても「酌量減軽は相当ではない」とした。

判決言い渡し後、裁判長は比較的長めの説諭を行った。事件の悪質性を踏まえてのことと考えられる。内容は以下の通り。

「自らのやったことの悪質さを改めて認識してもらいたいと思います。電車内だけではなく、駅（構内のトイレ）でも行為に及んだ。悪質性が強い、執拗な犯行という評価はまぬがれません。

なぜ被害者が抵抗できなかったのか。よく考えてください。それだけ怖かったからです。自分のやったことがどれだけ被害者に恐怖を与える行為なのか、改めて考えてください。服役中、早く刑期が終わらないかと考えるのが悪いとは言いませんが、自分の何が悪かったのか、自分を見つめ直す機会にしてください」

（以下、略）

被害者側は敢えて示談には応じず、示談金も受け取らず、大石被告に厳罰を科すよう求めました。それだけ大石被告に対する処罰感情が強いのだと判ります

他方で、大石被告の公判での受け答えはどこかぼんやりしており、謝罪の言葉は口にするものの、実がこもっていないと小川氏は指摘します

大石被告が長年勤務した会社を懲戒解雇されたのも、彼の犯行の結果です。同情する気にはなれません。娘の結婚が破談になり、妻からも離婚を突きつけられたのですが、それも自らの犯罪の結果です

自分ばかりが不幸な目に遭っていると主張し、同情を得た上で執行猶予付き判決を狙っていたのでしょうか？

前回、小川氏による記事でこの事件を取り上げた際、小川氏は大石被告の認知の歪みが気になると指摘していた件に触れました。大石被告は自分と自分の家族の事情ばかりを強調し、被害者に対する配慮もなく、謝罪にも実がこもっていない＝認知の歪み、だと言いたいのでしょう

ただ、それが認知の歪みであるのかどうかは、大石被告の認知機能全般を調べてみないと何とも言えません

認知機能が著しく偏っており、目先のことしか考えられないとか、抽象的な思考が苦手で「反省の気持ちをどう表現してよいのか判らない」といったケースもあります

上記の記事にもあるように電車内で痴漢行為を繰り返していた人物のようですから、被害者側の気持ちを察する能力、共感性や洞察力が欠けているのかもしれません