都知事選挙　蓮舫惨敗を眺める

東京都知事選挙の開票があり、小池百合子都知事が３度目の当選となりました。前回は「東京の満員電車をゼロにする」などの公約を掲げや小池知事ですが、何一つ公約を実現できてはいません。「公約実現がゼロじゃないか」と皮肉を言われる始末です
そして今回は「東京をバージョンアップする。『未来の東京』戦略 version up 2024です」と、またも意味不明なフレーズを口走って当選していますので、小池都政は何も変わらないのでしょう。相変わらず横文字のフレーズを並べるだけで、何が改革なのかと思うばかりです
他方で、メディアが煽ったところの「小池百合子VS蓮舫」という対立の構図は看板倒れとなり、無所属の前安芸高田市長石丸伸二候補が２位に食い込む大健闘でした
立憲民主党幹部らは、「無党派層掘り起こしのため党公認を見送った」などと釈明しています。が、泉党代表はともかく、岡田幹事長や安住国会対策委員長、手塚仁雄幹事長代理、長妻政調会長など、役職を占めているのは民主党時代からやっている古い人達です。これらの人たちが第一線を退き、世代交代をしないといつまでも古い政治観のまま党運営を行うばかりで、若者世代・無党派層の支持を取り付けるのは困難でしょう
彼ら古い世代が邪魔になっていると自覚できないところが問題です
さらに都知事選に立候補した蓮舫も、この古い世代に属する政治家であるのは間違いありません
石丸候補が思いがけず大量の票を集められたのも、蓮舫候補が思ったほど票を集められなかったのも、有権者が「古い政治家は引退し、新しい人に任せたい」と欲していたからでしょう


東京都知事選で立憲民主党の全面支援を受けた蓮舫氏が大敗し、次期衆院選での政権交代に向けた弾みとしたかった立民にとっては大きな誤算となった。立民内では、共産党との「共闘」路線が無党派層離れを招いたことを敗因に挙げる声が広がっており、次期衆院選での野党連携の構図に影響を与えそうだ。
立民は選挙戦を通じ、自民党が現職の小池百合子氏を水面下で支援していることを踏まえ、小池氏と自民の「一体化」を印象付ける作戦を進めた。選挙戦終盤の４日には、野田佳彦・元首相が新宿区内の街頭でマイクを握り、「小池さんが（自民党派閥の）裏金問題を知らなかったとは思わない。『同じ穴のタヌキ』が東京都のリーダーでいいのか」と強調した。
立民内では当初、蓮舫氏に対し、独自の情勢調査などを基に「勝てる候補」との期待が強かった。立民は４月の衆院３補欠選挙や５月の静岡県知事選で勝利しており、都知事選については「勝利して次の戦いにつなげていきたい」（泉代表）と、次期衆院選に向けて勢いを加速させる機会と位置づけていた。
ところが、小池氏に大敗し、政権交代の機運は逆にしぼみかねない状況となった。自民が表立った小池氏の応援を控えたことで与野党対決の構図を作れなかったほか、「『政治とカネ』の問題を都民に審判していただく」（安住淳国会対策委員長）としていた政治資金問題の争点化にも失敗した。政権批判票は石丸伸二氏にも多くが流れ、分散したとみられる。
蓮舫氏が敗れた要因としては、共産との連携が無党派層の支持を遠ざけたことを指摘する向きも多い。立民都連は、会長の長妻政調会長や幹事長の手塚仁雄幹事長代理ら共産に近い幹部が実権を持ち、候補擁立の段階から共闘路線を模索していた。
党内には、「革新色で見られないよう堂々と勝負してほしい」（野田氏）と共産支援が目立つことへの懸念もあったが、その野田氏も５日夕に共産の志位和夫議長と同じ会場で街頭演説するなど、最後まで「共産色」が 払拭（ふっしょく） できなかった。
（以下、略。読売新聞の記事から引用）


立憲民主党の古い世代が「もう一度、自分たちの手で政権交代を実現させたい」と念願するのは勝手ですが、彼らこそが「悪夢の民主党政権」に連なっていた人たちであり、有権者の多くが彼らを嫌っています。なので、立憲民主党の政党支持率が１桁に貼り付いたままだと理解する必要があります
有権者に嫌われている人たちが前面に立ち、都知事選挙を戦っているのですから、大量得票などできるはずがありません。「選挙の前に気づけよ」と言いたくなります
立憲民主党が支持を得たいのであれば、世代交代を進め、古い世代の政治家に引退してもらうしかないでしょう。これは自民党も同じで、党の刷新を図るというなら７０歳以上の議員全員が引退するくらいの改革を断行するべきでしょう（できるとは思いません）
フランスのマクロン大統領は３９歳でその任に就いており、首相を務めたガブリエル・アタルは３４歳です。小池百合子は７１歳ですから、「政治家は経験が物を言う」とばかりは限りません
残念ながら小池都政の継続で何かが良くなったりはしないのであり、小池知事とその取り巻きだけが既得権益を維持するだけに終わるのでしょう

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