旭川いじめ凍死事件11 第三者委員会調査結果が流出
旭川市のいじめ事件で、当時中学2年生だった広瀬爽彩さんが凍死するという衝撃的があったわけですが、いじめに加担した者や学校関係者がどのような処分を受けたのか、定かではありません。何ら処分も受けないまま、というのが実態なのでしょう
旭川市教育委員会は事件後、第三者委員会を設置し、関係者への聞き取りを実施して報告書をまとめています。が、メディアには重要部分が黒塗りされた状態で公表されており、靴の上から足を掻くような状態でした
共同通信の記事によれば、その報告書が黒塗りなしでウェブサイトに掲載されている、と報じられています。いじめ撲滅を主張する民間団体が報告書を入手し、公開したようです
自分の今朝、この報道を読み、黒塗りなしの報告書を入手しました。なお、この報告書を読むか読まないかは、各人の判断次第です
いじめの重大事態に係る調査報告書(令和3年6月4日付諮問に対する答申)当委員会が認定した事実等(事実関係・経緯についての調査結果)
北海道旭川市で2021年、いじめを受けていた中学2年広瀬爽彩さん=当時(14)=が凍死した問題を巡り、市教育委員会が設置した第三者委員会が22年にまとめた調査報告書のうち、非公表とされた部分がマスキング(黒塗り)されていない状態でインターネット上に流出した疑いがあることが24日、市教委への取材で分かった。
第三者委の報告書とみられる文書が掲載されているのはいじめ撲滅をうたう市民団体のサイト。市教委は公表時、遺族側と協議の上でプライバシーなどに関する部分をマスキングしたが、サイトでは閲覧できる状態となっている。
市教委によると、処理なしの報告書を持っているのは一部に限られる。担当者は「流出したのかどうかも含めて状況を調査している」と話した。
(共同通信の記事から引用)
旭川市教育委員会が何をどうするつもりなのかは不明ですが、本件についてはこれ以上何もしないのでしょう
いじめの相談を受け、対処するべき立場にありながら放置した教師らの責任を問わない、との判断だと思われます
第三者委員会の報告書がいじめを認めた結果を受け、当初は「いじめはなかった」と旭川市教育長の黒蕨(くろわらび)真一が辞任しただけで幕引き、という格好です
学校と教育委員会が結託し、自分たちの不始末をところん隠蔽して逃げ切る、という態度には不信感しか湧きません。「いじめ対策」と銘を打って何やら文書を配布したり、学級ごとに話し合いの場を設けたりとアリバイ作りのような真似をしても、本質的な問題が解決するとは考えられず、「やってる感」を演出しているだけでしょう
今回の報告書の公開を受けても、「非公開扱いにした情報が流出したのはけしからん」と旭川市教育委員会は騒いでいるだけで、いじめ事件の本質的な問題には触れずに済ませるつもりだと推測します。「すでに終わったことを蒸し返すな」というのが彼らの本音なのでは?
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