ススキノ首なし遺体 田村母は初公判で容疑否認

札幌・ススキノのホテルで2023年7月、男性の首を切断し、頭部を持ち去った事件で逮捕・起訴された田村親子のうち、母親・田村浩子被告の初公判がありました。浩子被告は娘による遺体損壊に手を貸していないと起訴内容を否認し無罪を主張しています


逮捕・起訴された親子3人のうち、母親の田村浩子被告(61)の初公判が6月4日午後3時から札幌地裁で開かれ、浩子被告は起訴内容を否認しました。
起訴状などによりますと、浩子被告は2023年7月、娘の瑠奈被告(30)が持ち去った男性の頭部を自宅に隠すのを容認した「死体遺棄ほう助罪」、頭部を損壊する様子を夫の修被告(60)にビデオで撮影させた「死体損壊ほう助罪」に問われています。
浩子被告はこれまでの取り調べで関与を否定していました。札幌地裁で午後3時から開かれた初公判で、浩子被告は起訴内容を否認。無罪を主張しました。
浩子被告は公判で「違うと思う点を正確にお伝えしたいのでメモを読み上げながら説明してもいいでしょうか。私が頭部の存在に気づいたのは家に持ち込まれた後でした。遺体を遺棄することを容認したのは違います。既に浴室に置かれていました。娘に置いて良いとか何も言うことができませんでした。とがめることもできませんでした。娘に隠したいと言われていません。私も隠そうと思ったことはないです」と死体遺棄ほう助の罪には当たらないと主張。
さらに死体損壊ほう助の罪についても「違います。娘から撮影を求められましたが具体的な内容を言われていないので何を撮影するのかわかりませんでした。(起訴内容にある)『容易にした』も違います。とても耐えられないと思いました。助けを求める気持ちで夫に依頼しましたが犯罪を助ける気持ちは一切なかった。何を撮影したかのかわからなかった」と時折り声を震わせながら話しました。
浩子被告は髪は一つ結びで白髪混じり。ベージュのロングカーディガンを羽織り、黒のインナー、モスグリーンのようなロングスカートを着て、小柄で痩せた印象でした。
■検察側の冒頭陳述で明らかになった「いびつな親子関係」
裁判で検察側は、父親の修被告、母親の浩子被告、娘の瑠奈被告の親子関係に次のように指摘しました。
「(両親は)怒ることもなく娘を育てた。欲しがるものは全て買い与えた。叱ったりできなかった」
「家の中は、瑠奈被告の道具であふれかえり、浩子被告はわずかなスペースで生活、修被告も家での居場所はなく、ネットカフェで過ごした」
「瑠奈被告は中学から不登校になった」
「浩子被告は娘から欲しいものを聞き取り、修被告とLINEでやりとりしていた。(瑠奈被告のことを)お嬢さんと呼び、敬語で接した」
「瑠奈被告は母親を熟女系の風俗に売り払えと父親に言った」
「父親も運転中に首を絞められたりした」
「修被告はドライバー呼ばわり。ゲームセンターなど夜通しの遊びに付き合わされた」
(中略)
「瑠奈被告と被害者男性は意気投合し、抱擁したりキスしたりして、その後ホテルに行き、性行為に及んだ」
「約束したのに避妊せずに性行為をされ、瑠奈被告は憤慨した」
「その後、クリニックを受診し、緊急避妊薬を処方された」
(以下、略。北海道ニュースUHBの記事から引用)


瑠奈被告の幼少期に何があったのかは明らかにされていないのですが、何らかの異常を認めるに足る出来事があったのではないか、と推測されます。一般的に投薬治療を行うべきところを、父親で精神科医の修被告は投薬や行動の制約(入院)ではなく、瑠奈被告を自由に行動させることで問題解決を図ろうとしたのではないか、というのが自分の仮説です
自分の仮説に固執する気はありませんが、今のところ他の解釈・仮説が思い浮かばないのでその想定で書きます
しかし、瑠奈被告が成長し思春期を迎え、さまざまな欲動が噴出するに及んで制御不能となり、両親を奴隷のように使役し蹂躙するのに抗えなくなってしまった…のでしょうか?
本来なら修被告が自身の診断と独断で瑠奈被告の治療(?)に取り組むのではなく、他の精神科医の診断を仰ぎ、その上で瑠奈被告をどうするのか検討するべきだったはずです
瑠奈被告は精神障害というより、性格の偏りによる人格障害に近いのではないか、という気がします
浩子被告は無罪を主張していますので、この後は精神鑑定を実施した医師が法廷に呼ばれるのかもしれません。浩子被告が娘の命令に逆らえない精神状態に置かれ、支配されていたのではないかと弁護人は鑑定医に問い、従属的な立場にあったとの心証を得ようとするのでは?
なお、瑠奈被告と修被告は裁判前の争点整理の段階にあり、公判の目処は立っていません

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