釜山フェリー金塊密輸事件 金塊没収判決
今年の2月、韓国・釜山から山口県下関市へフェリーでアナゴを運搬するよう偽装して金塊約30キロ(約2億9000万円相当)を密輸したグループが摘発され、福岡地検小倉支部に起訴された件を当ブログで取り上げました
運び役だった韓国籍の男に対し、懲役1年6月、執行猶予3年、金塊の没収(求刑・懲役2年、金塊の没収)の判決が言い渡されています
懲役刑だけでなく罰金も命じるかと思ったのですが、求刑に罰金は含まれていませんでした
韓国から山口県下関市にフェリーで金塊約30キロ(約2億9000万円相当)を密輸したとして、関税法違反に問われた韓国籍の被告(59)に対し、福岡地裁小倉支部(武林仁美裁判長)は16日、懲役1年6月、執行猶予3年、金塊の没収(求刑・懲役2年、金塊の没収)の判決を言い渡した。
判決によると、被告は他の人物と共謀し、昨年12月6~7日、韓国・釜山港と下関市の下関港を結ぶフェリー内に金塊30個(約30キロ)を持ち込み、活魚運搬車内に隠して無許可で輸入した。
被告は船内に金塊を持ち込み、別の日本人に渡したことは認めたが、「渡した相手が(税関で)申告しないとは思っていなかった」と無罪を主張していた。武林裁判長は、被告が金塊を渡した後、指示役に従って金塊が入っていたケースや申告の書類を海に捨てたことなどを挙げ、「金塊が無許可で輸入される可能性を未必的に認識した上で渡した」と訴えを退けた。
(読売新聞の記事から引用)
この事件では日本人4人も逮捕・起訴されています。そちらの裁判がどうなっているのか、情報がないので不明です
前回もブログの記事に書いたように、金価格の高騰とともに密輸が増えている実態があるため、密輸には懲役刑だけでなく罰金も併科されるケースがあります
罰金の算定方法はいくつかパターンがあり、最高では密輸しようとした金塊価格の5倍(本件だと14億5000万円)もの罰金になる場合があります。とてもこの犯人グループには支払えない額です
本件ではこの密輸役の韓国人被告に罰金は科されなかったものの、日本人被告の側には罰金刑が科されるのかもしれません。それにしても金塊30キロ(約2億9000万円)が没収されたのですから、密輸グループとしては大損でしょう
本来なら金塊30キロを密輸し、消費税10%分の2980万円が利益となる目論見だったわけですから
日本が金価格に10%の消費税を科しており、香港や韓国は消費税がかからない仕組みですから、今後も消費税の差額分を狙った金塊密輸事件が繰り返されるのでしょう
ただし、韓国の当局がこうした密輸をまるっきり放置しているわけではありません
昨年7月には香港で仕入れた金塊40トンを韓国から日本へ密輸しようとしていた犯罪グループが摘発され、韓国の裁判所は2140億円もの罰金と懲役刑が言い渡されています
金塊40トンを韓国国内にひそかに搬入後、再び国外に持ち出そうとしたとして、控訴審で罰金1兆9200億ウォン(約2140億円)を言い渡された被告3人が過度な罰金刑を定めている法律の条項は違憲だとして申し立てた憲法訴願で、韓国の憲法裁判所は4日までに、問題の条項は合憲だという決定を下した。
被告らは2015年7月から16年12月まで数百回にわたり、1キログラムの金塊約4万枚(時価総額約2兆ウォン)を密輸した罪で起訴された。被告らは香港で金塊を安く買い入れ、日本に持ち込み、差益を得ることを計画した。犯行は2段階で進められた。まず、被告らが香港で購入した金塊を持ち韓国の空港の乗り継ぎエリアで待機。「無料で日本旅行ができる」などとうたって募集した家族旅行客などがその金塊を受け取り、日本に持ち込む手口だ。日本の税関が香港から直接入国する場合に携行品を厳しく検査するが、韓国人観光客への検査は緩い点を利用した。
この事件で主犯のA被告には控訴審で懲役4年、罰金6669億ウォンが言い渡された。共犯のB被告は懲役1年4月、罰金6623億ウォン、C被告には懲役1年6月と罰金5914億ウォンの判決が出た。
(朝鮮日報の記事から引用)
韓国から日本へ向かう観光客の肛門に1キロの金塊を入れ、運び役とする手口です。日本の税関もきっちりと目を光らせ、摘発してもらいたいものです
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