自民党滋賀県連　事務局長を横領で検察審査会に申し立て: 夾竹桃日記

2024年05月16日

自民党滋賀県連　事務局長を横領で検察審査会に申し立て

自民党滋賀県連の事務局長を務めていた小島雄一郎受刑者は、当時１８歳だった専門学校生の女性２人に対する強姦容疑で有罪判決を受け、現在服役中です

滋賀県議会の有力議員を父親に持つという小島雄一郎被告は、若くして自民党滋賀県連の事務局長に就任したわけですが、県連の金を横領していた疑いも発覚し、強制捜査を受けています。しかし、取り調べでは黙秘を貫いたそうで、どのように横領し使ったのか警察も立件に苦慮したのか、結局は大津地検も不起訴としています

しかし、自民党滋賀県連は不起訴処分に納得せず、検察審査会に小島被告を起訴するよう申し立てをし、なおかつ民事訴訟でも横領した金の返済を求めると報じられています

自民党の有力県会議員の血筋であるのをよいことに、まさにやりたい放題です

自民党滋賀県議団や同党県連の口座から多額の現金を不正流用したとして業務上横領の疑いで書類送検された小島雄一郎・前県連事務局長（４６）について、同党県連会長の大岡敏孝衆院議員らが１日、県庁で会見し、大津地検が不起訴処分としたことを明らかにした上で、検察審査会に「起訴相当」の議決を求めて審査を申し立てる意向を示した。並行して民事訴訟で、小島前事務局長に不正流用金の返還を求めるという。

会見の冒頭、大岡会長は、「県内１万人以上の自民党員、企業などからの寄付金が政治活動に使えず、不正に流用された。本当に申し訳ない」と改めて謝罪し、「監査など当然やるべきことができていなかった。今後、業務改善に取り組んでいく」と述べた。

大岡会長などの説明によると、小島前事務局長は平成２８年～令和３年の間に県議団や県連の口座から多額の金銭を着服。一部返金があったが４４９０万円が回収できていないという。県連の聴取では、小島前事務局長は「ギャンブルなどいろいろなことで使ったが詳細は覚えていない」と話していたという。

県連は令和４年１１月２２日に小島前事務局長を告訴。告訴を受け、県警は今年２月２６日、業務上横領の疑いで小島前事務局長を書類送検した。しかし、大津地検は３月１２日付で容疑の一部を時効で不起訴。さらに、同２６日付で、残りも不起訴（嫌疑不十分）とした。

不起訴について県連は、「小島前事務局長が県議団と県連の口座を使って金銭を巧みに横領していた。ただ、調べに完全黙秘し、使途の裏付けが取れなかったということだった」と説明した。

小島前事務局長は令和３年８月、マッチングアプリで知り合った女性に対する強制性交罪で起訴され、同９月に懲戒解雇された。その後、２口座からの不審な出金が判明した。５年８月には同罪で懲役３年の実刑が大阪高裁で確定し、現在収監されている。

（産経新聞の記事から引用）

先述した専門学校生２人に対する強姦事件は、１審京都地裁では懲役４年の判決でしたが、記事には２審の大阪高裁で懲役３年の判決になったと書かれています。懲役３年なら執行猶予が付く可能性もあったのですが、大阪高裁は執行猶予なしの実刑という判断でした

さて、自民党滋賀県連の党費の横領問題の方です

いかに事務局長の立場にあったとはいえ、小島被告が勝手に銀行口座から金を出し入れできる仕組みになっていたのも問題でしょう。経理担当者など２人以上で金の出し入れを把握する仕組みにしておかないと、簡単に横領されてしまいます

記事によれば内部監査もまともに行われていなかったようで、いかに杜撰だったかが判ります。おそらく帳簿すら、きちんと記入されていなかったのでは？

とはいえ、小島被告以外の第三者が横領したとは考えられないので、小島被告の責任を問うとともに、横領した金の返済を求めるのは当然です

おそらく小島被告側は５０００万円以上と推定される横領のうち、７００万円程度を返済したため、大津地検は不起訴処分としたのでしょう