大阪万博の最高財務責任者は財務省のあの人
大阪・関西万博の予算を管理する万博協会のCFO(最高財務責任者)に、元財務省総括審議官の小野平八郎氏が就いた、と報じられています。小野平八郎氏は財務省の総括審議官だった2022年、東急田園都市線の車内で乗客に暴行を加えたとして逮捕された経歴があります
傷害罪で略式起訴され、罰金10万円の略式命令を受けたほか、財務省では減給10分の1(9カ月)の懲戒処分となり、事務次官候補と噂された出世コースから外れていました
こうした大規模なイベントを仕切る万博協会のCFOでなおかつ副事務総長との立場ですから、おそらく大企業の専務に相当する報酬(年俸2千万円くらい)を受け取るのでしょう
'89年入省の小野氏は、'18年に大臣官房審議官、'21年に総括審議官となり、「将来の事務次官」と言われる出世頭だった。
「省内外の案件をコンパクトに整理して大臣や次官にわかりやすく説明し、どんどん通す優秀な人でした」(財務省中堅幹部)
手腕を買われ、岸田政権発足後は「骨太の方針」の取りまとめを担当。だが、その最中に事件が起きる。'22年5月20日の深夜、東急田園都市線の車内で酔って乗客を殴り、現行犯逮捕されたのだ。
「あの温厚な小野さんが」
「小野さんは当時、財務省と与党の調整に追われていました。しかも官僚の不祥事続きで会合後に公用車を使えなくなっていたため、電車で帰らざるを得なかった。省内では『あの温厚な小野さんが人を殴るなんて』と、驚く声しか聞こえませんでした」(別の財務官僚)
主流を外れて以降は、省のシンクタンク・財務総合政策研究所の副所長を務め、昨年から万博協会に副事務総長として関わるようになっていた。
(日刊ゲンダイの記事から引用)
有能な人物なのでしょうが、酒を飲むと人が変わるのかもしれません。そして開催費用増加に歯止めがかからない大阪万博の財務責任者という、いわば損な役回りを押し付けられた格好です
先に開催された東京オリンピック・パラリンピック競技大会でも、その大会組織委員会事務総長に元財務相事務次官の武藤敏郎氏が務めていましたので、こう手のイベント運営には大物官僚かそのOBを充てるというのが恒例です
ただ、大阪万博はこれまで当ブログで取り上げてきたように、「国の面子がかかっているのだから、いくらでも金を使え。恥ずかしい万博会場ではダメだ」とする了解?があってか、予算をジャブジャブ投じて費用が膨らむ一方でした。果たして小野氏が財務責任者になったからといって、費用増加に歯止めをかけられるとは思えません
大阪府知事の大阪市長も、関西財界も、「増加分の費用は負担しない」と言い切る無責任さです。その一方で、費用の見積もりが甘く、工事費は膨らみ続けており、工事は遅延しまくりという修羅場です
大規模なイベントを開催する時、民間企業の考えを反映すれば「決して損が出ないようにするはず」と主張する人がいます。しかし、これは大間違いで、そもそも収支を合わせる気がないのは明らかです。民間企業が寄って集ってジャブジャブ金を使い、足りなければ国から補助させればよい…と言い出すのが大阪万博を見れば分ります
万博の開催費用は会場建設費2350億円だけではなく、政府支出の補助金や関連予算を合算すれば3兆4千億円にも達している事実が大きく報道される機会はありません。大阪市も「万博を開催するから」との名目で、市内のあちらこちらで整備事業を推し進めているのが実態です
これでは2兆円、あるいは3兆円という経済効果があったとしても実質的な収支はマイナスです(万博を開催したから税収が1兆円、2兆円増えるという話ではありません)
単なる見世物小屋でしかない万国博覧会を、多額の費用を投じて開催する狙いが自分には理解できません。取ってつけたような「大阪万博のテーマ」も笑うしかなく、会場に足を運ぶ必要性を微塵も感じないと書いておきます
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