上三川町の母親殺害 娘に懲役16年判決

栃木県上三川町の県営住宅で母親を殺害しベランダに遺棄したとして逮捕、起訴されていた橋本志穂被告に対し、宇都宮地裁は懲役16年の判決を言い渡しています(求刑は懲役18年)
この事件は橋本被告が母親を殺害した後、母親のパスポートを使ってイギリスに出国したものの、入国審査で本人のパスポートではないとバレ、日本に強制送還されたために発覚したものです
橋本被告はイラストレーターを自称していましたが、実際にはコンビニエンスストアで働いていました。イラストレーターになりたいと欲し、こどもの頃から絵を描いていたようです
裁判は母親殺害を否定し、無罪を主張して争っていました
何とも不思議な事件です。橋本被告は逮捕時から犯行を否定していたため自供もなく、自宅から発見された鉈状のナイフ(ククリナイフと思われます)が凶器と見られるのですが、犯行動機は明かされないまま有罪判決となったものです


おととし2月、上三川町の県営住宅で母親を殺害し、ベランダに遺体を遺棄したとして殺人などの罪に問われている、30歳の娘の裁判員裁判で、宇都宮地方裁判所は懲役16年の判決を言い渡しました。
上三川町天神町の橋本志穂被告(30)はおととし2月、住んでいた県営住宅の1室で母親の啓子さん(当時54)をナイフで殺害し遺体を毛布にくるんでベランダに遺棄したとして、殺人や遺体遺棄などの罪に問われています。
これまでの裁判で弁護側は「被告は殺人や死体遺棄の犯人ではなく、仮に犯人であったとしても、責任能力は無かった」などと無罪を主張し検察側は懲役18年を求刑していました。
14日の判決で宇都宮地方裁判所の瀧岡俊文裁判長は「犯行現場が被告と母親の居住先で現場の状況から一連の行為が被告以外によって行われたとは想定しがたい。ナイフを使い顔面や頭部を目がけて複数回振り下ろして致命傷を与えるなど執拗かつ残忍な様態で殺害行為に及んだほか、遺体を毛布でくるんでベランダに放置するなど殺人の発覚を免れるために行っている」などと指摘しました。
そのうえで「被告の刑事責任は相当に重いと言うべきであるが捜査段階で自白した時期もあった」などとして懲役16年を言い渡しました。
(NHKの記事から引用)


検察は起訴前に精神鑑定を実施しており、刑事責任能力に問題はないとして起訴しています。なので、精神障害などはなかったのでしょう
殺害された母親は2度離婚しており、トラック運転手をしながら志穂被告とその兄を育てたとされます。しかし、近所付き合いはなかったため、生活状況など同じ県営住宅の住民も知らないままでした。苦労した、というのは判りますがパスポートを所持していたのですから、海外渡航歴はあったのでしょう。2度結婚していますので、新婚旅行で海外に渡航したのか?
母親と娘の間に何か諍いがあり、殺人にまで至ったと想像するしかありません
橋本被告は、「教室でいつもノートにイラストやマンガを描いている子」との印象を元同級生が持っているだけで、これといった特徴もなく目立たない子だったそうです。ただ、「宿題はほとんどやってこなかった」と語る元同級生もいるため、学力遅滞や軽度の知的障害があったとも考えられるのですが、コンビニエンスストアで働いていたのですから、レジの操作をするくらいの能力はあったと思われます
事件当時は28歳ですから、通常なら結婚して家を出ていてもおかしくはない年齢です。弁護人は「仮に犯人であったも責任能力がなかった」とも主張していますので、弁護方針について打ち合わせのため何度か面会しても、橋本被告との間に会話が成立しなかったのでは?
判決を報じる記事を読んでも、下記の週刊女性の記事を読んでもわからない点だらけです

《遺体の母親のパスポートで海外へ》逮捕された娘の背景に複雑な家庭環境、廃墟と化した“実家”

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