神宮外苑「ジャングルジム火災」 元学生に罰金50万円判決
東京の明治神宮外苑で開催されたイベントに日本工業大学の学生が木製のオブジェ(ジャングルジム)を出展し、それが燃え上がって遊んでいたこどもが焼死し、救助しようとした父親も大ヤケドを負う事故があったのは2016年11月です
火災の原因はジャングルジム周辺に撒き散らしていた木屑(飾りのつもり?)が投光器の熱によって発火したものです
大学は責任を認めて謝罪し、遺族との間で和解が成立しているのですが、こどもを失った父親は学生の処罰を求めたため検察が起訴し、刑事裁判で争われてきました
1審東京地裁は現場の責任者だった学生2人の被告に対し、執行猶予付きの禁固刑を下したものの、2審の東京高裁はこの原判決を破棄し、簡易裁判所へ事件を送付する決定を言い渡しています。これにより重過失致死罪で有罪とした東京地裁の判断は否定され、罰金刑が相当の過失致死事件として扱われることになりました。本日3月5日、東京簡易裁判所は元学生2人に罰金50万円の判決を言い渡してします
2016年に東京の明治神宮外苑でオブジェが燃え5歳の男の子が死亡した火災で、現場の監視などをしていた元男子大学生2人に対するやり直しの裁判で、東京簡裁は、それぞれ罰金50万円の判決を言い渡しました。
日本工業大学の元男子大学生2人は2016年、明治神宮外苑のイベントで木くずを使ったオブジェの監視などに当たっていましたが、近くに投光器を放置し、遊んでいた5歳の男の子を火災で死亡させた罪などに問われています。
2人は当初、重過失致死傷罪に問われましたが、2審の東京高裁が罰金刑が上限の過失致死傷罪に当たるとして、裁判のやり直しを命じていました。
去年7月から東京簡裁で始まったやり直しの裁判で、2人は「発熱を認識していなかった」「過失はないと思う」と述べて、火災は予見できなかったとして改めて無罪を主張していました。
一方、検察側は去年10月の裁判で「投光器を置いて点灯させた後、白熱電球が高熱を発していることを認識していた」「火災の発生は十分に予見できた」と指摘し、それぞれ罰金50万円を求刑していました。
(TBSニュースの記事から引用)
2人の被告は既に就職して社会人となっています。今回の判決が出るまで被告の身分でいたのですから、それはそれで苦労があったと思います
しかし、5歳のこどもが火災で亡くなっているのは事実であり、「学生の展示だから…」と軽視するのは大間違いですし、「学生に刑事罰を科すのは将来をダメにしかねない」と特別扱いするべきではありません
常に安全への配慮を怠らない社会人になってもらいたいものです
また、こどもを亡くした父親の無念は決して晴れることはないと思いますが、父親として長い裁判をよくぞ戦ったと言うべきでしょう
諦めず、くじけずに2人の被告の罪を問い続ける行動が世の人々にも反映され、こどもの安全に配慮する社会へ1歩でも近づく契機になったのではないか、と考えます
「事故だから仕方がない」と放りだしてしまうのではなく、「なぜ事故が起きたのか」、「なぜ事故を防げなかったのか」と問い続けるのとが大切です
日本工業大学でも父親からの要請を受け、「安全確保、事故防止」という観点からの講義を学生たちに受講させるよう改めたと伝えられています。5歳のこどもの死を無駄にすることなく、多くの学生が「安全確保、事故防止」の考えを学び、身に刻んでもらいたいものです
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