佐々木麟太郎がスタンフォード大進学 嫉妬する人たち

受験シーズなので進学に関するニュースが山盛りです
その中から、花巻東高校の佐々木麟太郎選手がいわゆる特待生の形でスタンフォード大学へ進学するとのニュースが注目されています
高校野球で注目を集めながらプロ入りは見送り、東京六大学所属のどこかの大学に進むのかなと思っていたら、まさかのアメリカ行きです。それも野球の強豪校である南カリフォルニア大学とかではなく、スタンフォード大を選んだのは驚きというか意外でした
ただ、この選択についてさまざまな人が反対意見や異論を述べており、いかにも日本的な狭いものの見方だと感じます。根底には、「いずれは日本のプロ野球に入るのだろうから、背伸びせず日本のどこかの大学に進めばいいものを」といった思いがあるのでしょう
プレジデントオンラインの記事と現代ビジネスの記事の2つを貼ります


「AO・推薦で入った奴はバカ」一般受験以外は評価しない人の言い分…スタンフォード合格の高校球児にモヤる訳
甲子園を賑わし、高校通算最多140本の本塁打を放った岩手県の強打者が米国の超名門スタンフォード大学に進学する。記者会見をした花巻東高3年の佐々木麟太郎は、「世界でもトップの大学で勉強し、野球選手としてプレーさせていただくのは光栄ですし、誇りに思っています」と文武両道への決意を語った。
このニュースは日本国内で大きな話題になっている。
そのなかで、なぜ佐々木が「THE世界大学ランキング2024」(Times Higher Education)で国内最上位である29位の東京大学を上回る世界2位の大学に行けるのか、という疑問を持つ者は少なくない。大学受験を頑張ってきた大人たちは大いに戸惑っているようだ。
花巻東は岩手県花巻市にある私立高校。その偏差値は「高校偏差値ナビ」によると、特別進学コースが46、スポーツコースが43、進学コースが42となっている。
なかには偏差値を大きく上回る生徒がいたとしても、偏差値50未満の高校から、東大以上の評価を誇る世界屈指の超名門大学の進学を不思議がるのも無理はないかもしれない。
佐々木は一般受験ではなく、日本でいう「スポーツ推薦」のようなかたちでの入学となる。米国の学費は日本と比べてかなり高額だ。そのため奨学金(スカラシップ)の獲得を目指す生徒は少なくない。対象はスポーツだけでなく、芸術、社会貢献など多岐にわたる。
NCAA(全米大学体育協会)はディビジョン1の大学はアメフトなら85人、バスケなら13人というように奨学金の人数(分)が決められており、基本的にはこの総額がチームに所属する学生全員に分配される(※均等ではなく、個々により受給額は異なる)。
なおスポーツ奨学金は国外の学生も対象だ。佐々木の場合、各種報道によると、4年間の学費約5000万円は全額免除で、さらに約1700万円に上る寮費、食費も全額免除だという。
(以下、略)

サンデーモーニング「関口宏の発言」にうんざり…佐々木麟太郎の「米名門大学進学」を批判する「昭和の空気」が、日本のスポーツをダメにした!
(前略)
関口宏の「何がしたいか分からない」発言への違和感
2024年2月18日の「サンデーモーニング」(TBS系)で、司会の関口宏氏は佐々木選手のスタンフォード入りについて、「野球したいのか、違うことしたいのかが分からない」という趣旨の発言をした。
これを受けて、元プロ野球選手の上原浩治氏が「彼は両方を求めたということでしょうね。野球も強いですし、(勉学も)すごい大学を選んだ」と発言したが、関口氏は「彼の狙いはなんですか?」と納得がいかない風だった。
メジャーリーガーとしてアメリカでプレイした上原氏が佐々木選手を擁護したのは、関口氏の非難めいた発言と大きな認識の違いがあり、実に興味深い。
ただし、関口氏と同年代の野球選手ならば、関口氏の発言に肩入れしただろうと私は思う。ぜひ、張本勲氏の意見を聞いてみたいと思ったが、何を言いたいのかというと「昭和の感覚」のまま将来のあるスポーツ選手の行動を批判するのは、間違いだということだ。


関口宏の発言を取り揚げた記事を書いているのは原田泰名古屋商科大学ビジネススクール教授です。アメリカの大学事情にも詳しいので、関口宏の発言が視野狭窄に思えてならなかったのでしょう
高校野球で優れた実績を残したとして、そのまま野球だけをしていればよいと考えるのは関口宏のような昭和のおじさんか、野球にしか関心のないおじさんでしょう。野球以外のことを学んでもよいのであり、それを「余計なこと」と第三者が口出しするのは大間違いです。彼の人生は彼のものであって、他の誰かもものではありません
例えば佐々木麟太郎選手が大学で法律を学び、カリフォルニア州の司法試験を受けて弁護士になってもよいわけです
それを批判する権利は誰にもないはずです
逆に、アメリカの大学で野球を続けても成績を残せない可能性もあり、だとしてもスタンフォード大での学びが無駄だと決めつけられるものではなく、その後の人生で活かせば良いのでは?
プロ野球のドラフト会議で指名を受けた者も高卒であれ大卒であれ、各球団6人のうちプロで活躍できるのは1~2人くらいで、あとは数年で引退となります。プロで活躍できなかったとしても、大学まで行ったのは無駄だと批判する人はいないでしょう
ただ、佐々木麟太郎のスタンフォード大行きをきっかけに海外の有名大学進学という、マウントの取り合いが始まるのかなと思うと憂鬱になります

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