安田財閥子孫を自称　サッカー界のスポンサー

サッカーにしろ、他のスポーツにしろ、名前を聞いたこともない企業が突如としてスポンサーに名乗り出る場合があります。会社の名前を知らしめ、より手広くビジネスを展開するためスポンサーになる…と考えられます
しかし、名門とされるサッカークラブであれば、怪しい会社とスポンサー契約を締結するのは避けるはずです。それでも台所事情が苦しいとなりふり構わず契約する場合があるのかもしれません
日本代表でも活躍する久保建英選手の所属するレアル・ソシエダは大口スポンサーが決まらず、シーズン開幕を迎えていました。そこへ日本の「ヤスダグループ」が名乗りを上げて契約し、ユニフォームに「YASUDA」のロゴが入るようになりました。が、この「ヤスダグループ」が謎の会社だと報じられています


サッカースペインリーグで活躍中の久保建英（22）。彼が所属する名門レアル・ソシエダは10月、日本のヤスダグループとスポンサー契約を結んだ。久保は動画で「まことにうれしく思っています」とコメントしたが、その経営者は名家の血筋を誇りつつ、カネ絡みの裁判を抱える人物だった。
久保の奮戦は目覚ましい。昨季からソシエダでプレーし、欧州一のクラブチームを決めるチャンピオンズリーグの出場権獲得に貢献。攻撃の中心を担い、9月には日本人初のスペインリーグ月間MVPに選ばれた。
目下、リーグ6位と好調を維持するソシエダはなぜ、ヤスダグループなる耳慣れない日本の企業と関係を持つにいたったのか。
サッカーライターいわく、
「ソシエダは、スポンサーだったイギリスの自動車販売企業『Cazoo』との契約が昨季いっぱいで切れ、ユニフォームのいわゆる“胸スポンサー枠”が空白の状態でした。現地メディアではトヨタと交渉中とも報じられたものの話はまとまらず、ヤスダが契約にこぎつけた。3年契約で、額は一説に1年あたり約5億円。ただ現地では、実態不明の企業との契約を疑問視する報道もなされています」
資本金は10万円
ヤスダグループはホームページで「これまでにないスポーツ産業をデザイン」すると謳い、業務内容にアスリートのエージェント業務や選手育成のアカデミー業務などを挙げるが、抽象的で今一つよくわからない。
そこでソシエダのホームページを参照すると、こんな説明書きがあった。
〈このグループは、安田財閥によって20世紀に設立され、1世紀以上にわたり、日本に影響を与え、社会的にも高い評価を受けています〉
ところが、ヤスダグループの登記簿を見ると事実は全く異なる。資本金はわずか10万円。設立は令和5年9月7日。1世紀どころか、ソシエダとの契約時点（10月6日）で、生まれてまだ1カ月の会社だったのだ。
ヤスダグループをよく知る関係者が明かす。
「代表の安田慶祐氏は41歳の若さにして、化粧品の輸入販売を行うA社（仮名）とフラダンスのイベントを手がけるB社（同）の二つを率いてきました。しかしこの2社は複数の金銭トラブルを抱えているため、ヤスダグループを新たに立ち上げ、サッカー関連の事業に参入したとみられます」
（以下、略。デイリー新潮の記事から引用）


経営者は安田慶祐氏で、安田財閥を率いた安田善次郎の子孫と称しています。ただ、上記の記事にもあるように資本金１０万円の会社が年間５億円ものスポンサー料を捻出できたのか、謎です
デイリー新潮の記事の引用しなかった部分では、安田氏は人材派遣業大手「パソナグループ」の創業者南部靖之氏の次女と結婚していると書かれており、そちらから資金を得ているのかもしれません
文春オンライン掲載の記事で安田氏は「安田善次郎の子孫は皆、◯◯郎の名前で、自分の元の名前はガンジ郎（漢字は不明）」と明かしています。が、それも本当かどうか疑問です
安田善次郎の子孫を確認すると、確かに◯◯郎の名を持つ人が多いのですが、直系に当たる筋の人は途中から漢字一文字の名前が続いており、いまさらガンジ郎はないだろうと思います。ただ、安田慶祐氏が傍系の人である可能性は否定できません
戦前はいわゆるお妾さんを抱え、こどもを産ませる資産家が珍しくなく、表向きの家系図には乗らない家系があっても不思議ではないからです
参考までに安田善次郎の家系について、Webサイトを示しておきます。これも現存するすべての子孫を網羅しているわけではなく、いわゆる「人名録」や「紳士録」で確認できた分を載せているだけです

安田家（安田財閥・安田善次郎・安田弘の家系図・子孫）

今のところ安田善次郎の家系に連なる人物かどうかは確認できません。サッカービジネスで成功を収められれば、いろいろと報道される機会も増えるのでしょう
余談ですが、当ブログで以前取り上げたように韓国メディアが、「韓国の野球選手が日本の芙蓉グループを率いる安田財閥の令嬢と婚約した」と大々的に報じた件がありました。しかし、婚約した相手は日本でパチンコチェーンを営む「芙蓉開発グループ」経営者の娘だと判明しています。もちろん、安田善次郎の子孫ではありませんし、旧安田財閥の系列となる芙蓉グループとも無関係です

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