福岡ストーカー殺人　別件傷害事件で公判開始: 夾竹桃日記

2024年02月06日

福岡ストーカー殺人　別件傷害事件で公判開始

２０２３年１月、元交際相手であった川野美樹さん（当時３８歳）を刃物で殺害し逮捕された寺内進被告ですが、別件の傷害事件の公判が始まっています
福岡市内の路上で男性会社員を殴り、顔面の骨を折るなど怪我を負わせた容疑です

福岡市博多区のJR博多駅近くの路上で昨年1月、元交際相手の会社員女性（当時38歳）を刺殺したとして殺人罪などに問われた住所不定、無職寺内進被告（32）について、別の傷害事件の初公判が5日、福岡地裁であった。寺内被告は罪状認否で「拳で殴ってない」と述べ、弁護側は故意はなかったとして無罪を主張した。

起訴状では、寺内被告は2022年8月、同区の歩道で会社員男性（40歳代）の顔を殴るなどし顔面骨折などを負わせたとしている。

検察側は冒頭陳述で、寺内被告は当時一緒にいた元交際相手の女性に声をかけた男性に立腹して足蹴りし、110番されそうになったことから暴行したと主張。弁護側は、男性らから追われ襲われると思い込んで反撃したなどとして無罪を訴えた。

地裁は区分審理を適用し、傷害事件について、裁判官による審理で有罪か無罪かを判断する部分判決を出す。その後、元交際相手の女性に対する殺人事件については裁判員裁判で審理され、傷害事件が有罪であれば、その量刑を含めて判決が言い渡される。

（読売新聞の記事から引用）

犯行の状況が今ひとつ判らないのですが、記事だけ読むと寺内進被告の方が一方的に暴力を振るっている感があります。これで「正当防衛だから無罪」というのは寺内被告の言い分で、相手側には別の言い分があるのでしょう

寺内被告の弁護人は「これで正当防衛が成立するとは思えない」と内心は思っているはずですが、あくまで被告の主張に沿って弁論を行います

それにしても顔の骨というのは人間の体の骨の中でも特に硬いのであり、それを折るには拳で殴打したとしか考えられません。寺内被告の「拳では殴っていない」との言い分は、被害者の怪我を考慮すれば通用しないはずです

この裁判は区分審理ですから、裁判官は有罪か無罪かの判断だけを示し、量刑は川野さん殺害事件の公判と一緒の判決で言い渡されます

川野さん殺害事件では無期懲役を求刑してもよいのではないか、と思うのですが、裁判官は過去の判例を重視するのが常です

一連のストーカー殺人では懲役２０年、という判断基準（判例）が裁判官にはあるようで、この事件でも川野さん殺害で懲役２０年で、さらに上記の傷害事件で懲役５年くらい加算するのではないか、と推測します

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