稲美町放火殺人　初公判を前に: 夾竹桃日記

2024年01月24日

稲美町放火殺人　初公判を前に

２０２１年、民家にガソリンをまいて放火し、自身の甥にあたる２人のこどもを焼死させた松尾留与被告の初公判が明日、１月２５日に開かれます。弁護側がどのような方針で臨むか、不明です

松尾被告は大阪で長らくホームレス生活をしており、そこを妹夫婦の説得で同居するに至ったのですが、就労するでもなく引きこもった生活を続けていました。松尾被告は、「働きたくない。生活保護を受け１人で暮らしたい」と主張していたようです。が、放火した家は松尾被告が相続したものであり、自宅を所有している者は生活保護の対象から外れます。松尾被告は世話を焼く妹夫婦に憎悪を抱き、「精神的なダメージを与えるためこどもを殺した」と取り調べの際に供述しています。が、それも初公判で認めるかどうか？

兵庫県稲美町で令和３年１１月、民家が全焼し住人の小学６年、松尾侑城（ゆうき）君＝当時（１２）＝と同１年、真輝（まさき）君＝同（７）＝の兄弟２人が死亡した事件で、殺人と現住建造物等放火の罪に問われた２人の伯父で無職、松尾留与（とめよ）被告（５３）の裁判員裁判の初公判が２５日、神戸地裁姫路支部で開かれる。公判を前に２人の両親が、癒えない悲しみと被告への憤りを語った。

事件は３年１１月１９日深夜に発生。仕事を終えた母親（５１）を父親（６０）が迎えに行くために外出した直後、自宅から出火し寝ていた２人が犠牲になった。松尾被告が逮捕され、精神状況を調べるための鑑定留置を経て起訴された。

母親の兄にあたる松尾被告。生活に困窮していたため、事件の約２年半前から同居を始めた。当初は一緒に出かけるなどしていたが、次第に兄弟に罵声を浴びせるようになるなど家族との溝が生じるように。両親は被告に「悩みがあるなら言ってほしい」と声をかけていたが、事件に至った。

（中略）

「何度も亡くなった子供たちのところへ行きたいと思った」。あの日から両親の時間は止まったままだ。事件後、当時の自宅と雰囲気が似ていて愛着を覚えた一軒家に転居。家には兄弟の習字作品やタイガースグッズ、２人の写真が飾られ、２人の面影があると感じて購入した人形も大切そうに並べられている。

公判では被害者参加制度を利用するつもりだ。被告からこれまでに反省や謝罪の言葉はないが「犯した罪がどれだけ重いものなのか考えてほしい」という。

極刑以外ないと考えているが「たとえ刑が執行されても罪は消えない」。今は「かわいくて元気いっぱいの侑城と真輝を返してほしい」ということだけを願っている。

（産経新聞の記事から引用）

わざわざ両親がいない時間帯を狙って放火しており、十分に計画的な犯行です。松尾被告に対しては精神鑑定が実施され、通常３カ月ほどで終了するところを７カ月かけて実施し、刑事責任を問えるとの判断による起訴しています

ただ、弁護人は精神障害による心神耗弱を主張し、減刑を求めるのかもしれません。が、減刑して有期刑（懲役２０年くらい）が相当だと言うのでしょうか。松尾被告は「働きたくない」人間であり、刑務所で２０年もの間、刑務作業に従事しろというのは松尾被告にとって大いに不満なのでは？

松尾被告自身、投げやりな生き方をするのも勝手ですが、将来のあるこどもを巻き込み、殺害するのは強く批判される犯行です。検察は松尾被告に死刑を求刑するでしょう

ここ最近、似たような放火殺人を相次いで取り上げており、気が滅入ります

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