楽天巨額詐欺事件 運送会社代表懲役6年判決

楽天モバイルを舞台にした巨額詐欺事件で、98億円を騙し取ったとして起訴された運送会社「TRAIL」の代表取締役だった浜中治被告に対し、東京地裁は懲役6年の判決を言い渡しています(求刑は懲役9年)
浜中被告は騙し取った金で旧型のスカイラインやベンツなど150台もの車を購入し、倉庫に隠していたとされます。これらの車は楽天の申し立てにより差し押さえられたのでしょう


巨大な倉庫と思われる場所に、高級車がズラリと並んでいる。神奈川県相模原市内にあった、ある倉庫の中の様子だ。手前右のあずき色の車は「初代フェアレディZ」、左の銀色の車は入手困難とされる「ランボルギーニウラカンGT3(推定7000万円)」、その隣の黒い車がトヨタの最高級車「センチュリー(推定2000万円)」、さらに奥の白い車が「ロールスロイス」で、最上級車種のファントム(推定7000万円)だ。倉庫内には150台ほどの高級車が並び、2021年頃に撮影したものと思われる。事情を知る関係者の間でのちにこの倉庫の存在が広まり、「横領倉庫」と言われるようになった。
なぜ「横領倉庫」なのか。この倉庫は1月13日に自己破産の申告を行った物流会社の「(株)TRAIL(以下トレイル)」が持っていた“隠し倉庫”だった。その代表をつとめていたのが3月3日に逮捕された濱中だったのだ。
(中略)
横領倉庫に置いてあった高級車の総額は推定50億円以上
冒頭で紹介した通り、濱中氏が代表をつとめるトレイルが横領によって得たとみられる数十億のお金で高級車を買い、150台もの車を神奈川県相模原市内にある「横領倉庫」内に置いていた。1台数千万円の高級車から、1台1億円近い激レア国産旧車などもあった。それらの車の推定額を合計すると50億円以上に達するとみられている。
トレイルと取引のあった旧車専門店員はこう明かす。
「非常に価値のある古いスカイラインがゴロゴロありました。(濱中氏は)ただでさえ希少で高額な旧車をまた数千万円かけて改造したと聞いています。日本の旧車は今、世界的に人気があります。日本では新車時と同じノーマル状態にこだわりますが、海外ではカスタムやチューニングをして派手な見た目のパワフルなエンジンを積んだクルマが好まれます。
投資目的で買いあさる資産家も少なくありません。横領倉庫のクルマたちもほとんどが海外の富豪に売られてしまったことでしょう。ですが、一方では、完全に売り払ったのではなく国税庁の査察対策のために一時的に海外に『逃がした』可能性も否定できません」
トレイルから発注を受けたものの、数千万円の改造費が未払いで困っている業者も多数存在する。その中のある業者がこう明かす。
「金に糸目はつけない、改造費はいくらでも払うからと言われて横領倉庫近辺の自動車整備工場やチューニングショップなどに発注していました。最初にトレイルが“飛んだ”と騒ぎになった9月上旬。改造費未払いの業者さんたちはみんな、慌てふためいてクルマを(国税庁に)持っていかれないよう隠してましたよ」
トレイルは1月13日付で自己破産手続きを申し立てていた。1月25日の記事公開直前、FRIDAYデジタルはトレイルの代理人弁護士を直撃すると、こう返答があった。
「破産手続きを申し立てる準備をしている段階で、まだ申し立てもしていません。現在、いろいろ整理しているところです。今、(濱中氏らが)どこにいるかもわかりません。(相模原市内に150台の高級車を停める駐車場を持っていたことも)知りません」
さらに東京・港区にあるトレイル本社や神奈川県相模原市にある管理本部、複数の営業所にコンタクトを試みたが、いずれも応答はなし。電話の呼び出し音がなったのは管理本部だけだった。
水増ししたお金でこれらのクルマを買い、改造して価値を高めて海外で売り、そのおカネを海外に置いていたと思われる渦中のトレイルの代表、濱中氏は一部では海外渡航説も流れていた。今回の逮捕で事件の全容が明らかになるだろうか。
(FRIDAYの記事から引用)

携帯電話基地局整備を巡る業務委託費を水増しし、楽天モバイルから約98億円をだまし取ったとして詐欺罪に問われた運送会社「TRAIL(トレイル)」の代表取締役、浜中治被告(50)に、東京地裁(薄井真由子裁判長)は10日、懲役6年(求刑懲役9年)の判決を言い渡した。
事件では、楽天モバイルの元物流管理部長、佐藤友紀被告(47)ら2人も同罪で起訴された。トレイルは業務の再委託先で、基地局整備のためのコンクリート柱輸送費の一部が佐藤被告に還流したとされる。
浜中被告の起訴状によると、佐藤被告と共謀し、令和3年7~10月、コンクリート柱輸送費など計約98億円を詐取したとしている。
(産経新聞の記事から引用)


主犯格の佐籐被告とその妻も、高級車やルイヴィトンやシャネルのブランド品を買いまくり、いわば大人買いを楽しんでいました。高級ブランド品や高級車を手にすると、所有する満足感だけでなく自分までも数ランク上の人間になった気分を味わえるのかもしれません
それにしても150台もの車を買い集め、どうするつもりだったのでしょう。公道を走れる状態を維持したり、自動車保険に加入すればさらにお金がかかります。日本一の自動車コレクターにでもなるつもりだったのか?
結果として犯行は露見し、会社は倒産・整理の目に遭い、従業員は仕事を失いました。取引先を含め、大勢の人の恨みを買ったに違いありません。家族も批判にさらされたでしょう。大人買いの欲望に駆られた結果だ、と単純に決めつけられませんが
ちなみに浜中被告は詐欺罪で起訴されており、懲役刑の上限は10年になります
主犯格の佐籐被告とその妻は詐取金をマネーロンダリング(資金洗浄)したとして、組織犯罪処罰法違反罪で起訴さています。詐欺罪だと先述のとおり懲役10年以下の有期刑となりますが、組織犯罪処罰法違反では1年以上の懲役となり、10年を超える懲役刑もあり得ます。つまりそれだけ罪が重いのです

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