安倍派パーティ券 池田衆議院議員逮捕
昨年来、世間を騒がせてきた自民党安倍派の政治資金パーティ券の還付問題で、東京地検特捜部は池田佳隆衆議院議員と政策秘書の柿沼和宏容疑者を逮捕しています
パーティ券問題では安倍派議員や二階派議員が高額のキックバックを受け、それを裏金として着服していたとされます。中でも４０００万円を超えるキックバックを手にしていた池田議員が逮捕者第１号となった形です。どこまで東京地検が逮捕の範囲を広げるかが注目されます
自民党派閥の政治資金パーティーを巡る事件で、東京地検特捜部は7日、清和政策研究会（安倍派）からパーティー券収入のノルマ超過分を受領しながら政治資金収支報告書に記載しなかったとして、安倍派所属の衆院議員、池田佳隆容疑者（57）＝比例東海＝を政治資金規正法違反（不記載、虚偽記載）容疑で逮捕した。最大派閥を舞台とした大規模な裏金作りの疑いは、現職国会議員が逮捕される事態に発展した。
池田議員は2018～22年、派閥からパーティー券収入のノルマ超過分となる4000万円超を受領しながら、自身の政治団体の収支報告書に記載しなかった疑いが持たれていた。
安倍派では、ノルマ超過分のキックバック（還流）を派閥から受けながら収入として収支報告書に記載していない議員が数十人に上り、裏金の総額は5億円を超える可能性があるが、池田議員の不記載額は最高規模となる。
関係者によると、池田議員は逮捕前の任意の事情聴取に容疑を否認していたという。同法の不記載、虚偽記載は会計責任者を処罰対象としているが、特捜部は東京・永田町の衆院第2議員会館にある事務所など、池田議員の関係先を家宅捜索した結果、会計責任者との共謀を立証できると判断した。
池田議員は12年衆院選で愛知3区から出馬して初当選し、現在4期目。前回21年選挙は選挙区で敗れ、比例復活した。21年には副文部科学相を務めた。衆院議員になる前の06年から1年間は、日本青年会議所の会頭だった。
（毎日新聞の記事から引用）
池田議員は資金管理団体「池田黎明会」の代表であり、柿沼政策秘書は会計責任者を務めています。逮捕容疑は２０１８年～２２年の直近５年分の政治資金収支報告書に、派閥から裏金としてキックバックを受けたパーティーの売上金計４８２６万円を、寄付収入として記載しなかった疑い、とされています
この他に、大野泰正参議院議員は去年までの５年間におよそ５０００万円、谷川弥一衆議院議員はそれぞれ４０００万円を超えるキックバックを受けていたとの報道もあります。また、安倍派の幹部である松野前官房長官、高木前国会対策委員長、世耕前参議院幹事長、萩生田前政務調査会長、西村前経済産業大臣、安倍派の座長を務める塩谷元文部科学大臣の派閥の幹部６人も、１０００万円以上のキックバックを手にしていたとされ、逮捕される可能性があります
政治資金規正法違反（この場合は収支報告書への不記載）の場合、禁錮５年以下の刑か１００万円以下の罰金が科せられます。これだけを見ると「刑罰が甘すぎる」と思われる方が多いのでしょう。しかし、有罪が確定すると同時に公民権停止の処分も科せられ、５年間は公民権が停止となるため国会議員選挙に立候補できなくなります。５年もの間、国政から遠ざかる結果となるわけで、つまり政治生命を失う結果となります
追記：自民党の党規委員会は池田議員を除名処分としています。が、本人に弁明の機会も与えず除名処分にするのは党の規約に反するのでは、と懸念します。とかげの尻尾切りなのでしょうが、今後も相次いで逮捕されるであろう議員についても、弁明の機会も与えず片っ端から除名するのでしょうか？
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