米連邦議会襲撃事件 1250人を起訴
2021年1月6日、トランプ大統領が選挙での敗北受け入れを拒否し、ワシントン市内で支持者を集めた集会を開いて「議会へ行進しよう」と扇動した結果、多くの群衆が連邦議会に侵入する騒乱事件が起きました。トランプ前大統領もこの事件での扇動行為で起訴するよう議会下院の特別委員会が司法省に勧告を行っています。また、議会の警備に従事しその後死亡した警察官の遺族も、トランプ前大統領を相手取り損害賠償請求の訴訟も起こしています
日本ではあまり報じられていませんので、ちょっと調べてみました
議会襲撃は、バイデン氏の大統領選勝利を議会が認定している最中、その手続きを阻止しようとトランプ氏の支持者が議事堂に侵入して起きた。
この直前、トランプ氏は議事堂から約2キロ離れた広場で支持者集会を開き、大統領選は不正だったため上院議長を兼ねるペンス副大統領(当時)は結果を覆すべきだと力説していた。
トランプ氏はその際の演説で、集まった支持者に「みんなして議事堂まで歩こう」、「必死になって戦わなければ、国を失ってしまう」と呼びかけていた。同じ演説では、「平和的に、そして愛国的に、声を響かせる」ようにも語りかけていた。
昨年まで民主党が多数を占めた議会下院の特別委員会は昨年12月、トランプ前大統領を反乱の扇動など4つの容疑で刑事訴追すべきだと司法省に勧告した。米議会が大統領経験者の刑事訴追を勧告するのは初めてだった。
(BBCニュースの記事から引用)
米ワシントンの連邦地裁の陪審は29日、2021年1月に米議会を襲撃し、ジョー・バイデン氏の大統領選勝利の認定を妨げようとしたとして、極右武装グループの創設者に有罪評決を言い渡した。
極右団体「オース・キーパーズ」のスチュアート・ローズ被告は2カ月の審理の末、扇動共謀罪で有罪となった。最長で禁錮20年の刑を受ける可能性がある。
ローズ被告はこのほか、文書・手続き改ざんでも有罪とされた。他の2件の共謀罪では無罪となった。
検察側は、ローズ被告がドナルド・トランプ前大統領からバイデン氏への権力移譲を阻止するために武装蜂起を計画していたと指摘した。
また、ローズ被告は襲撃時に「戦場の司令官」として動いていたと述べた。
(BBCニュースの記事から引用)
その後の報道によれば、「オース・キーパーズ」のスチュアート・ローズ被告には懲役18年の刑が言い渡されたそうです
これとは別に議会襲撃を計画し扇動したとして右翼団体「プラウド・ボーイズ」のヘンリー・「エンリケ」・タリオ被告は懲役22年(求刑は懲役33年)が言い渡されています。タリオ被告はワシントン入りを警察によって阻止され、議会襲撃の日は現場に居合わせなかったものの、その扇動行為が重視され厳罰を科せられた形です
このようにアメリカ連邦議会襲撃は決して偶発的な事件ではなく、いくつもの右翼団体などトランプ支持を叫ぶ人たちが組織的に計画したものと判明しています
後はトランプ前大統領が起訴されるかどうか、にかかっています
このようにアメリカ連邦議会襲撃は決して偶発的な事件ではなく、いくつもの右翼団体などトランプ支持を叫ぶ人たちが組織的に計画したものと判明しています
後はトランプ前大統領が起訴されるかどうか、にかかっています
それにしても1250人以上を特定し、訴追するというFBIの徹底ぶりには驚かされます。議会制民主主義を破壊する行為ですから、重罪として扱うのは理解できますが。日本で同様の事件が起きたとしても、起訴されるのは中心になって事件を画策し、扇動した十数人にとどまるのでは?
(関連記事)
米大統領選挙「不正」デマ報じたFOXニュース 1千億円賠償
古谷経衡の「シニアはなぜ陰謀論にはまる?」を読む
トランプ大統領 落選で失うもの
陰謀論の米司会者に新たに1400億円賠償を命じる
陰謀論唱える米司会者に賠償金66億円命じる判決
トランプ大統領 メキシコ国境に壁建設へ
トランプ大統領の国境壁建設に難問噴出
神真都Q会の理事 ワクチン接種妨害で無罪主張
反ワクチン団体「神真都Q」のリーダー逮捕
「ワクチンは殺人行為」と騒ぐカルト集団「神真都(やまと)Q会」
国会でパソコン・タブレット使用禁止の謎